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Ultimate Drum Technique #32 キック・スネア・ハット Vol.2
- Text & Score & Video:Hiroshi Matsuo
Final:キック・スネア・ハット Vol.2
みなさんこんにちは、松尾啓史です。最終回の後編は、引き続きバス・ドラム、スネア、ハイハットの3点セットを駆使したテクニックのAdvanced編をお届けします。
キック・スネア・ハット
〜Advanced編〜
Ex-8は、某曲をモチーフとしたキック・パターンが特徴のビートです。連載第1回で解説した、片足でのスライディング・ヒール&トゥ・テクニックを用いてプレイしてみてください。
Ex-9は手足の細やかな絡みを生かしたリズム・パターンで、グルーヴの要が2、4拍のバック・ビートに着地するビートとは、また違う躍動感を演出することができます。
Ex-10は、スティックのチップ側とグリップ・エンド側を、シーソーのように交互にヒットさせることによって、片手のみでハイハットの高速連打を実現する特殊なアプローチです。使用頻度は高くないテクニックだと思いますが、3点セットの新たな可能性を模索できます。
Ex-11は、32分音符を基調としたリニア・アプローチです。リズム・パターンとしてもフィルとしても使える、万能かつエキサイティングなビートです。
Ex-12、13はそれぞれフット・ハイハットを絡めたリニア・アプローチとなります。フット・ハイハットは、スティックでショットした際のハイハット・サウンドと比べると実音としてのインパクトは少ないですが、スネアのゴースト・ノートのように、グルーヴのスパイスとして使うと効果的です。
Ex-14は、6連符を4つずつのグルーピングに分割することで、1つのビートの中に別軸のパルスを構築し、モジュレーションさせているリズム・パターンです。このパターンをそのまま繰り返し演奏しても効果的ではないので、バウンス・フィールなどに唐突に混ぜ込んで使うと、さらに浮遊感も出て面白いでしょう。
Ex-15はプッシュ&プル・テクニックを用いたバウンス・ビートです。飛び道具的な技術ですが、うまく使いこなすことができればリズム・パターンに生かすこともできるという一例でもあります。
Ultimate Drum Technique – BACK NUMBER
■CHAPTER 1:モダン・フット・ワーク
■CHAPTER 2:左足のハイハット・コントロール
▶︎上記2つについてもっと詳しく知りたい方は、リズム&ドラム・マガジン20年7月号をチェック!
■CHAPTER3:ゴースト・ノート
■CHAPTER4:ワン・ポイント・モジュレーション
▶︎上記2つについてもっと詳しく知りたい方は、リズム&ドラム・マガジン20年10月号をチェック!
■CHAPTER5:トラップ・ビート
■CHAPTER6:トラップ・ビート Vol.2
▶︎上記2つについてもっと詳しく知りたい方は、リズム&ドラム・マガジン21年1月号をチェック!
■CHAPTER7:オッド・グルーヴ
■CHAPTER8:オッド・フィル
■CHAPTER9:メトリック・モジュレーション
■CHAPTER10:メトリック・モジュレーション<奇数分割 ver.>
■CHAPTER11:スティック・トリック Vol.1
■CHAPTER12:スティック・トリック Vol.2
■CHAPTER13:ミスター・ハイハットに挑戦 Vol.01
■CHAPTER14:ミスター・ハイハットに挑戦 Vol.02
■CHAPTER15:チェンジ・アップ/ダウンで緩急自在 Vol.01
■CHAPTER16:チェンジ・アップ/ダウンで緩急自在 Vol.02
■CHAPTER17:レフトボディ・オスティナート Vol.01
■CHAPTER18:レフトボディ・オスティナート Vol.02
■CHAPTER19:リニア・ゴースト Vol.01
■CHAPTER20:リニア・ゴースト Vol.02
■CHAPTER21:メトロノーム・ハック Vol.01
■CHAPTER22:メトロノーム・ハックVol.02
■CHAPTER23:ワン・ハンド・ロールVol.01
■CHAPTER24:ワン・ハンド・ロールVol.02
■CHAPTER25:コントロールド・バウンス・フィール Vol.01
■CHAPTER26:コントロールド・バウンス・フィール Vol.02
■CHAPTER27:コンテンポラリー・フット・コーディネーション Vol.01
■CHAPTER28:コンテンポラリー・フット・コーディネーション Vol.02
■CHAPTER29:スペシャル・ドラムリック Vol.01
■CHAPTER30:スペシャル・ドラムリック Vol.02
■CHAPTER31:キック・スネア・ハット Vol.01
◎Profile
まつおひろし:豊富なドラム知識を生かし、リットーミュージックより自身の執筆する教則本『究極のドラム・トレーニング・バイブル』をリリース。現在はリズム&ドラム・マガジンでプレイ分析や執筆を担当している他、ドラム・セット・プレイヤーとしてのみならず、ドラム・スティックを投げたり回したりと視覚的に楽しませるパフォーマーとして、東京ディズニーシーや打楽器アンサンブル・チームでの公演の経歴もある。さらにゲーム音楽を中心としたレコーディングも多岐に渡る。20歳の頃より音楽教室でのレッスンなど、クリニシャンとして後世のドラマーの育成にも積極的に取り組み、吹奏楽からプログレまでジャンルを問わずさまざまなバンドでのライヴ・セッション活動を行っている。
◎Information
松尾啓史 HP Twitter YouTube