SPECIAL

UP

close up! Roland V-Drumsが具現化する理想の自宅ドラム環境

  • Text:Isao Nishimoto Photo:Taichi Nishimaki Video:Shigeki Azuma Recording:Shohei Kasai

Contents

CASE.01 練習
CASE.02 レコーディング
CASE.03 動画投稿&配信
CASE.04 オンライン・レッスン
CASE.05 オンライン・セッション
最新モジュール=TD-27に迫る

CASE.05 オンライン・セッション〜重ね撮りを基本としつつ、同時演奏への挑戦も〜

Gentle Forest Jazz Bandのリモート・セッション動画にV-Drumsを使って参加した松下マサナオ

ライヴはおろかスタジオに集まることも制限されたミュージシャンの中には、ネットを使ったオンライン・セッションに活路を見出そうとしている人達もいる。最も多いのは、各自で撮影した動画を送り合い、演奏を重ねていくスタイル。空間と時間を飛び越えた、擬似的セッションというわけだ。そこでV-Drumsが大いに活躍することは、Case.3や4の例を見れば明らかだろう。他のパートに合わせて作り込んだ音で、ニュアンス豊かな演奏を重ねるのは、まさにV-Drumsの得意とするところ。Case.3でも触れたように、アコースティック・ドラムさながらの外観を持つVAD506なら、他のメンバーの気持ちもより一層盛り上げてくれるのではないだろうか。 

そしてもう1つ、ネットでつながった複数のプレイヤーが同時に演奏する完全オンライン・セッションは、まだ技術的なハードルが高く実現しづらいのが現状だ。コロナ禍で一気に普及したWeb会議ツールは、音の遅れが大きいため同時演奏に使うことはほぼ不可能。一方、音楽のリアルタイム・セッション用に開発されたサービスも存在するが、やはりネックとなるのは音の遅れで、参加者のネット接続環境がそれぞれ異なることによる通信速度の違いが状況を難しくしている。

しかし、複数のツールを組み合わせてそうした障壁を乗り越え、リアルタイム・セッションを行うだけでなく、生配信に成功している例もある。そして今後は5Gのように、より高速な通信インフラが整うことで、本当の意味でのオンライン・セッションをストレスなく行える日が訪れるに違いない。

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