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Ultimate Drum Technique #30 スペシャル・ドラムリック Vol.2
- Text & Score & Video:Hiroshi Matsuo
CHAPTER29:スペシャル・ドラムリック Vol.2
みなさんこんにちは、松尾啓史です。前回に続き、フィルインやソロなどで僕自身が実際によく使うフレーズやアイディアのAdvanced編をお届けします。
スペシャル・ドラムリック
〜Advanced編〜
Ex-7は、6連符を15個ずつのグルーピングで分割して当てはめたコンビネーション・フレーズです。まずはモチーフとなるフレーズを個別で練習し、慣れてきたら6連符のグリッドに当てはめて練習してみましょう。
Ex-8はキック、スネア、ハイハットのみを用いたフィル・アプローチで、特にハイハットとキックの縦グリッドをしっかりとリンクさせることが、フレーズをタイトに聴かせるためのポイントとなります。
Ex-9は32分音符で展開させるゴスペル・チョップス的アプローチです。リニア・フレーズとなっており、速いテンポでスムーズなプレイを行うには正確な手足のコントロール力が必須となります。
Ex-10はツイン・ペダル、そしてタム類を多く絡めた重厚感のあるマシンガン・フレーズです。譜例後半では、32分音符の10個割りフレーズも取り入れ、速さの中にもトリッキーな印象を作り出しています。
Ex-11は、フット・オスティナートを用いたソロ・アプローチです。左足がハイハットとスレイヴ側のキック・ペダルを交互に移動するような形でプレイします。オスティナートに慣れてきたら、譜例にあるパターンに留まらず、上半身を使って自由に演奏できるようにしてみましょう。
最後に変態的なアプローチをご紹介します(Ex-12)。左手でハイハットとサイド・スネアを行き来するハンド・オスティナートをキープしつつ、右半身で手足に分割したパラディドル・フレーズを演奏するという、ポリリズムミックで複雑なドラム・パターンです。譜例では都合上1小節しか記載しておりませんが、左手は16分の10拍子、つまり4分の4拍子における16分音符の10個割りフレーズを延々と演奏することになります。
Ultimate Drum Technique – BACK NUMBER
■CHAPTER 1:モダン・フット・ワーク
■CHAPTER 2:左足のハイハット・コントロール
▶︎上記2つについてもっと詳しく知りたい方は、リズム&ドラム・マガジン20年7月号をチェック!
■CHAPTER3:ゴースト・ノート
■CHAPTER4:ワン・ポイント・モジュレーション
▶︎上記2つについてもっと詳しく知りたい方は、リズム&ドラム・マガジン20年10月号をチェック!
■CHAPTER5:トラップ・ビート
■CHAPTER6:トラップ・ビート Vol.2
▶︎上記2つについてもっと詳しく知りたい方は、リズム&ドラム・マガジン21年1月号をチェック!
■CHAPTER7:オッド・グルーヴ
■CHAPTER8:オッド・フィル
■CHAPTER9:メトリック・モジュレーション
■CHAPTER10:メトリック・モジュレーション<奇数分割 ver.>
■CHAPTER11:スティック・トリック Vol.1
■CHAPTER12:スティック・トリック Vol.2
■CHAPTER13:ミスター・ハイハットに挑戦 Vol.01
■CHAPTER14:ミスター・ハイハットに挑戦 Vol.02
■CHAPTER15:チェンジ・アップ/ダウンで緩急自在 Vol.01
■CHAPTER16:チェンジ・アップ/ダウンで緩急自在 Vol.02
■CHAPTER17:レフトボディ・オスティナート Vol.01
■CHAPTER18:レフトボディ・オスティナート Vol.02
■CHAPTER19:リニア・ゴースト Vol.01
■CHAPTER20:リニア・ゴースト Vol.02
■CHAPTER21:メトロノーム・ハック Vol.01
■CHAPTER22:メトロノーム・ハックVol.02
■CHAPTER23:ワン・ハンド・ロールVol.01
■CHAPTER24:ワン・ハンド・ロールVol.02
■CHAPTER25:コントロールド・バウンス・フィール Vol.01
■CHAPTER26:コントロールド・バウンス・フィール Vol.02
■CHAPTER27:コンテンポラリー・フット・コーディネーション Vol.01
■CHAPTER28:コンテンポラリー・フット・コーディネーション Vol.02
■CHAPTER29:スペシャル・ドラムリック Vol.01
◎Profile
まつおひろし:豊富なドラム知識を生かし、リットーミュージックより自身の執筆する教則本『究極のドラム・トレーニング・バイブル』をリリース。現在はリズム&ドラム・マガジンでプレイ分析や執筆を担当している他、ドラム・セット・プレイヤーとしてのみならず、ドラム・スティックを投げたり回したりと視覚的に楽しませるパフォーマーとして、東京ディズニーシーや打楽器アンサンブル・チームでの公演の経歴もある。さらにゲーム音楽を中心としたレコーディングも多岐に渡る。20歳の頃より音楽教室でのレッスンなど、クリニシャンとして後世のドラマーの育成にも積極的に取り組み、吹奏楽からプログレまでジャンルを問わずさまざまなバンドでのライヴ・セッション活動を行っている。
◎Information
松尾啓史 HP Twitter YouTube