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Anniversary Special – 真太郎が”秘話”と共に振り返るUVERworldの10曲!

  • Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine Photo:Takashi Hoshino

7th Album『THE ONE』(2012)

【作品情報】
発売元:ソニー 品番:SRCL-8157
発売日:2012.11.28

M9「REVERSI」

この曲を聴きに
ライヴに来るお客さんも多いんです

真太郎:この曲は速いし、しんどい……いや、速い(笑)! 音源より、ライヴ・バージョンの方がもうちょっとテンポが速くなっていると思います。

ハイスタが好きでコピーしていた頃のことを思い出すからだと思うんですけど、この曲のAメロをライヴで叩くときは、絶対に恒さん(恒岡 章/Hi-STANDARD)のイメージが浮かんできます。

この曲はMVも撮ったんですけど、戦隊モノみたいに火を使う演出があって。その現場で、いつも一緒にツアーを回って銀テープとか火を出したりしてくれる特殊効果のスタッフさんとたまたま一緒になって、お互いにすごくうれしかったんですよ。ただ、持ってきていた火薬の量がちょっと多めで……(笑)。

撮影するときに監督さんから 「ここでドラム・セットを叩いてほしい。火はここから出てくるから」と指示をもらうんですけど……“火とドラムの距離感……近くない?”みたいな(苦笑)。でも、「いや、その方がカッコ良くなるから」と言われてその通りにやってみたんですけど、火力も強くしてるから、案の定めちゃくちゃ熱くて……フロア・タムとかもアッツアツになってました(笑)!

8th Album『θ CHOIR』(2014)

【作品情報】
発売元:ソニー 品番:SRCL-8554
発売日:2014.07.02

M8「Fight For Liberty」

自分の中でも手数が多いと思う曲
ライヴでは最後まで気が抜けない

真太郎:「Fight For Liberty」は、自分の中でも手数が多いと思う曲で、インタビューでも話しましたけど、こういう曲をライヴでやるときは、どれだけテンションが上がっていても、始まる前に1回呼吸を整えないとダメなんですよね。最後まで気が抜けないので、演奏が終わるとホンマ、(解放感で)“ウワ〜ッ!”ってなります(笑)。

レコーディングは、Avaco Studioの一番音が響く部屋でやることになったんですけど……テンポがめちゃくちゃ速くて、ロールも多い曲なんですよ。

そういう響きの良い場所で叩くと、めちゃくちゃ“ツブ立ちぃ〜!!”っていう感じに聴こえるんですよ。“いや、壮大な曲だったらわかるけど……この曲録るの、この部屋?”と思って(笑)。MASUOさんにチューニングしてもらっても、音とか、何もかもが遠く感じられて、めちゃくちゃ大変でした。

このとき使ったスティックが、たまたま持っていた丸太みたいな形のものだったんです。硬くて、ゴルフ・ボールみたいなチップがついていて、重さもあるから太い音が出せるんですよね。それを使って叩いて、一発で決めた曲です。当時アシスタントをやっていた子が「このブースで録った音がこんな近くに感じられたのは初めてです」と言ってくれて、それはうれしかったですね。

ちなみに、その部屋の隣にはもう1つブースがあって。響く方の部屋だと“バァ〜ン!”と鳴る音が、隣に行って同じように叩いたら“チャッ”っていうくらい、ものすごくデッドに聴こえるんですよ。“この曲録るなら、絶対こっちの部屋やん!”っていう(笑)。

9th Album『TYCOON』(2017)

【作品情報】
発売元:ソニー 品番:SRCL-9469
発売日:2017.08.02

M8「PRAYING RUN」

最近になってようやく
本当の意味でこの曲の大事さがわかった

真太郎:この曲は、ジョギングとかで走っている人達や、スポーツ選手、何か目標を持っている人達の心には特に刺さるんじゃないかと思います。

自分達の主軸になるような曲でもあるし、この曲を支えにしてくれているファンの方もたくさんいるんですけど、最初は、ライヴでこんなに盛り上がったり、影響力のあるものになるとは思っていませんでした。むしろ、難しいポイントだったり、シンプルな構成がゆえに忘れてしまいやすい部分もあって、ドラマー目線では正直、ライヴでやるのに苦手意識を持っていた曲なんですよ。

でも、最近になってようやく、本当の意味でこの曲の大事さがわかりました。というのも、今年に入ってよくジョギングしていた時期があるんですけど、走っている途中で、ゴールに辿り着くまでの距離がめちゃくちゃしんどい……っていうタイミングでふと、この曲が(イヤホンから)流れてきて。そのときに歌詞がグッサァ〜!と刺さって、そのおかげで最後まで走り切ることができたんです(笑)。

自分が走る経験をしたことで、ライヴで演奏していたときとはまったく違う感情を初めて味わったんですよ。“みんな、このことを言ってたんや!”っていうのが今になってようやく実感できました(笑)。

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