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    Interview -馬場豊心[Northern19]

    • Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine

    結成して初めてスタジオに入ったとき
    “このバンドすげぇ、ヤバいかも”って思ったんです

    2006年『EVERLASTING』でデビュー以来、哀愁漂うメロディを乗せた“超高速”2ビートで、多くのパンク・キッズの心を鷲掴みにしてきたNorthern19。昨年、結成以来16年もの間、時を共にしたベースの井村知治の脱退という大きな出来事を乗り越え、なお歩みを止めることなく、常にメロディック・パンク・シーンの第一線を走り続ける彼らが、新体制一発目のシングル「YES」をリリースした。痛快なほどに速く、短く駆け抜ける表題曲を皮切りに、バラエティに富んだ4曲を収録。馬場豊心(ばばあつし)のドラミングも、昨今のフラストレーションを吹き飛ばすほど清々しい。単独インタビューは初となる彼に、ドラマーとして、Northern19のメンバーとしての今までとこれからを存分に語ってもらった。

    YOSHIKIに憧れて
    ツーバスから入ったんです

    ●今回はドラマガでは初のインタビューということで、いろいろとお聞きしていきたいと思うのですが、まずは馬場さんと言えばの高速2ビートは、どのようにして習得していったんですか?

    馬場 実は、Northern19を組んだときは正直全然できなかったんです。もともとYOSHIKIに憧れてツーバスで育っているから、片足で2回踏むという概念がなかったんですよ。全部独学だったし、全然知らなくて。大学生くらいになってから「メロコアの人は片足で踏んでるよ」という話を聞いて「あ、そうなんだ」って(笑)。オープン・リム・ショットも、やり方は知っていたけど名称は知らなかったり。独学すぎちゃって。当時はレーベルの人とかによくダメ出しされていましたね。それでめっちゃ練習したんです。1st(『EVERLASTING』)のときはまだ「ダメだな」って言われていましたけど、2nd(『FROM HERE TO EVERYWHERE』)くらいになってようやく今くらいの形になってきたというか。1stもそれなりに速かったですけど、2ndで一気にスピードがグッと上がったんですよ。

    「YES」
    WIRED ReCORDS WRIN-021
    1. YES
    2. DRAIN
    3. LETTER
    4. NOTHING BUT MY HEART

    各種配信サイトはこちら

    ●『FROM HERE TO EVERYWHERE』に収録されている「HEARTBREAKER」と「TRYOUT」は、Northern19では最速くらいのBPMですよね?

    馬場 そうですね。あれも、レコーディングするときに「いける限界でやってくれ」って言われて、もう意地でした。「これ以上出ない!」って(笑)。それでOKもらいましたね。

    ●(笑)。馬場さんのドラムの入り口は、YOSHIKIさんだったんですね。

    馬場 そうですね。2バス3タムからのスタートです(笑)。

    ●それはいつ頃なんですか?

    馬場 中3くらいだったと思います。ドラムをやりたいと思ったのは小5くらいですかね。テレビでたまたまX JAPANを観て、衝撃を受けたんです。普通にJ-POPは聴いていたんですけど、バンドがカッコいいと思ったのはそれが初めてでした。そこからドラムをやりたいと思ったんですけど、高くて諦めて、最初はギターを買ったんです。でもそれがHIDEに憧れて買ったモッキンバードだったので、バランスが取れなくて(笑)。1年くらいでやめて、そこからドラムを買うためにお年玉とかお小遣いとか貯めましたね。初心者用みたいなやつを買って。ツーバス連打の練習ばっかりしていましたね。

    ●地元ではバンドも組んだりしたのですか?

    馬場 そうですね。兄貴がベースをやっていたので、兄弟で。でも大学で地元を出ちゃったので、実質1年くらいですね。いきなりオリジナルから始めて、デモテープを作ったり、小さいライブとかもちょこちょこやったりして、結構それで満足していたところもあったんですよね。周りに同年代でそこまでガチな人もいなくて、“こんなもんなのか”って思っちゃったんです。こういう環境でやっていても、東京に出てバンドをやったところで無理だろうと思って、それで東京に出てきたときに、本格的にバンドをやろうとは思いませんでしたね。

    ●上京した理由についてもお聞きしてよろしいですか?

    馬場 田舎にいるとわかると思うんですけど、何もなくて不便だし、外に出たいとか、1人でやってみたいという気持ちが強いんですよね。東京に行ったら何かあるんじゃないかと思ったというのもあるし、音響工学に興味があって、そういうのも勉強してみたいなというのもあって。バンドは遊び程度でやれたらいいなくらいに思っていました。それで大学の軽音サークルに入って、「バスドラのダブルは片足で」とか、いろいろ話を聞いていくうちに、ツーバスやツイン・ペダルでドコドコやるのは一旦いいかなという時期になったんですよ。そこからシングルになりましたね。

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