NOTES
UP
最強のドラム練習帳 〜 Vol.12 トニー・ウィリアムスに学ぶ高速&変則レガート
- Text:Michiaki Suganuma
フレーズがワン・パターンになってしまう、プロ・ドラマーが叩くようなカッコいいテクニックを身につけたい、とにかくもっとうまくなりたい……そういったドラマーにオススメしたいのが、凄腕ドラマー25人のマル秘テクニックが学べる教則本=『最強のドラム練習帳〜名手25人の究極技〜』。今回は、マイルス・デイヴィスのグループなどで活躍し、モダン・ジャズの世界に革新的な変化をもたらしたトニー・ウィリアムス。スピーディかつ自在に変化する高速&変則レガートや、縦横無尽なシンコペーションを使ったカウンター・ビートなど彼のプレイを解説!
ベーシック・アプローチ
トニー・ウィリアムスのシンバル・レガートの特性を示したのがこのパターン(Ex-1/0:00〜)で、通常レガートで感用される音型は出てこない。最も大きな特徴は3小節2拍目からの5連打で、ここはフィンガリングの強化がポイントとなる。早いテンポについていくのは至難の業だが、安定したビートをキープしよう。
トニー・ウィリアムス流アプローチ
ベーシック・アプローチのフレーズを変化させたシンバル・レガートのバリエーション(Ex-2/0:12〜)。1小節目から2小節目にかけて8分音符の5連打が出てくるので、レガートの連打の練習としても有効だ。ベーシック・アプローチと組み合わせた8小節単位のフレーズでも叩いてみよう。
ベーシック・アプローチにさらにスネアを加えたパターン(Ex-3/0:19〜)。実際のプレイではシンバル・レガートに加えて、こうしたスネアが絡んでくる。ポイントは、レガートの8分音符のウラにスネアを入れる点。もちろんこうした入れ方ばかりではないが、最も多用されるパターンの1つである。
さらにバス・ドラムとハイハットを加えたバリエーション(Ex-4/0:29〜)。バス・ドラムはスネアとの絡ませ方がポイントとなる。3、4小節目のハイハットを加えた手法はトニーならではのもので、リズムが遅くならないようにシャープに絡むのがポイント。2、4拍で踏むという通常の左足の動きから離れたもので、難易度の高いアプローチだ。
●ドラマガWEB 最強のドラム練習帳
Vol.01 ジョン・ボーナムに学ぶ8ビートの発展パターン&フィル
Vol.02 ジェフ・ポーカロに学ぶハイハットによるリズム構築
Vol.03 コージー・パウエルに学ぶ重量級ツーバス・ドラミング
Vol.04 チャド・スミスに学ぶロックとファンク・ビートの融合
Vol.05 マイク・ポートノイに学ぶ発展型ツーバス・テクニック
Vol.06 デヴィッド・ガリバルディに学ぶ複合パターン作り
Vol.07 ヴィニー・カリウタに学ぶ奇数割り変則フレージング
Vol.08 バーナード・パーディに学ぶ躍動のファンク・ビート
Vol.09 神保 彰に学ぶハイテク・フィルと左足クラーベ
Vol.09 神保彰に学ぶハイテク・フィルと左足クラーベ – 2
Vol.09 神保彰に学ぶハイテク・フィルと左足クラーベ – 3
Vol.10 スティーヴ・ジョーダンに学ぶR&Bスタイルのグルーヴ
Vol.11 サイモン・フィリップスに学ぶ左半身強化プレイ