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最強のドラム練習帳 〜 Vol.08 バーナード・パーディに学ぶ躍動のファンク・ビート 〜

  • Text:Michiaki Suganuma

フレーズがワン・パターンになってしまう、プロ・ドラマーが叩くようなカッコいいテクニックを身につけたい、とにかくもっとうまくなりたい……そういったドラマーにオススメしたいのが、凄腕ドラマー25人のマル秘テクニックが学べる教則本=『最強のドラム練習帳〜名手25人の究極技〜』。ドラマガWebではそのコンテンツの一部を公開! 今回はファンクやR&Bのフィールドで数多くのセッション/名曲に参加してきたドラマー、バーナード・パーディのアプローチについて解説!

フレーズ&テクニック解説

バーナード・パーディはファンク、R&B、ソウルなどのジャンルで活躍するセッション・ドラマーで、グルーヴ・マスターとして多くのドラマーの尊敬を集めている。彼のプレイの大きな特徴は、スネア・ドラムのゴースト・ノートを巧みにリズムに組み込んで躍動的なグルーヴを生み出す点にある。ファンクを基本としながらポップスにも対応できる幅広いドラミングで、テクニック的な部分はもとより、ドラムの歌わせ方という点でも参考になるところが多い。また、ハイハット・オープンを使った「タチーチー」というフィルインも彼のトレードマークとして有名。不変のファンク・グルーヴを体現しているドラマーの1人だ。

ベーシック・アプローチ

スネアのゴースト・ノートで16ビートのニュアンスを加えたベーシックなファンク・パターン(Ex-1/0:00〜)。2小節2拍目のゴースト・ノートが特徴で、スネアのアクセントの後すぐにゴースト・ノートを入れなければならないので難しいが、グルーヴの感じはだいぶ違ってくる。

バーナード・パーディ流アプローチ

スローな16ビートのパターンで、ハイハットは一定にダウン&アップをくり返す形(Ex-2/0:12〜)。ポイントは2小節4拍目のゴースト・ノートで、打面上で転がすように「タラッ」という感じで叩くとグルーヴに色を加えることができる。この例に限らず、こういった「転がし」はさまざまなパターンの最後につけてリズムの表情を出すときに使われる。


Ex-30:25〜)はスローなハーフ・タイム・グルーヴで、ここではスネアのアクセントの前後にゴースト・ノートが入っている。スネアのアクセントの前にゴーストを入れると独特のグルーヴ感が出せるが、速い16ビートでは難しい。ゴーストを叩いた後はスティックを素早く振り上げ、アクセントが遅れないように注意しよう。


バーナード・パーディの定番ファンク・パターン(Ex-40:34〜)。1~2拍目のような「ドッドドタン」というビートを多用するのが特徴で、その間を縫ってスネアの細かいゴースト・ノートが入る。スネア、バス・ドラム、ハイハットが全体で均一な16分音符に聞こえるように叩くことが重要で、それをつないでいるのがゴースト・ノートだ。

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