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ドラムが叩ける!お宅訪問[Webオリジナル]#2 埼玉県在住 髙木雄紀 さん宅 “DRUM STUDIO BxOxB”

  • 取材:編集部 文:西本 勲 撮影:関川真佐夫

自分も生徒さんも活用できるように
今後はレコーディング環境を充実させたい

「スタジオが完成して以来、ここを使わない日はありません」という髙木さん。レッスンの質も上がり、とても充実した毎日を送っているそうだ。

「以前は、ミュージシャンとして食べていきたいと思っていた時期もありました。でも意外とストレスとプレッシャーに弱いタイプで(笑)、群雄割拠の中で生き抜いていくのは向いていないなと。でも音楽は好きだし、ずっと続けていきたい。そんな自分にとって一番良い関わり方が、人に音楽を教えていくことだったんだなと、最近特にこのスタジオで仕事を始めてから思っています。もともとお喋りは好きなので、小さいお子さんから年配の方まで、幅広く仲良くレッスンさせてもらっています」

ツーバスを練習したい生徒にはメイン・キットを叩いてもらうそうで、「このキットで叩くためにウチに通っているという方も、かなりいらっしゃいます」とのこと。

「10年以上前に、初めて自分の仕事でいただいたギャラで買いました」という
TAMAスタークラシック・メイプルのツーバス・キット(22″BD、10″TT、12″TT、16″FT)。
「当時たまたま新古品で売られていて、これを逃したらダメだと思い即決しました」。スネアはソナーのベルブロンズ14″×6.5″。
シンバルはマイネルClassics Customのダーク・シリーズで、左手側から16″トラッシュ・スタックス(ボトム)、同(トップ)、14″ハイハット、16″クラッシュ、8″スプラッシュ、10″スプラッシュ、18″クラッシュ、20″クラッシュ、20″ライド、18トラッシュ・スタックス(トップ&ボトム)、18″チャイナ。これだけの枚数のシンバルを、ソナーのデュアル・シンバル・スタンドとホルダーを活用して最小限のスペースでセッティングしている。
フット・ペダルは、ポーランドのブランド、チョルチェ・コピートのスタンダード。

最近は高校の軽音楽部の指導も行っており、「教えるようになって1年くらいで、地区大会突破も厳しかったところを初めて全国大会に送り出すことができました」とうれしそうに話す。

「多感な時期なので、いろんな感情が音に乗るんですよね。だから“こいつら今日ケンカしたな”とか、“ちょっと恋愛し始めたな”っていうのがわかる(笑)。レッスンに通ってくれる生徒さんでも、特に若い子達からは教えられることが多いです。リズム・パターンもよくわからないまま、キラキラした目でドッタンドッタン叩いて喜んでいる姿を見ると、今の自分はどうあがいても手に入れられない感覚だなと思います。上手いとか下手ではない熱量に触れられるのは、この仕事の大きな醍醐味の1つです」。

住宅本体は、旭化成ホームズのヘーベルハウスRATIUS | RDという堅牢性に優れたもので、高遮音のスタジオを作る上で有利な構造を持つ。スタジオがあるのは1階の写真手前側。
屋外の壁前1mでD-80等級、階上のリビングに対してもD-70等級という、非常に高い遮音性能を実現している。

「スタジオは今の状態でほぼ完成形ですが、今後はレコーディング環境を整えてさらに進化させたいです。自分でレコーディングするだけでなく、生徒さんにとっても、例えばドラム・マガジン・コンテストの応募などをウチで完結できるようにできたらいいなと思っています」。

アコースティックエンジニアリングとは?

株式会社アコースティックエンジニアリングは、音楽家・音楽制作者のための防音・音響設計コンサルティングおよび防音工事を行う建築設計事務所。1978年に創業して以来、一貫して「For Your Better Music Life」という理念のもと、音楽家および音楽を愛する人達へより良い音響空間を共に創り続け、携わった物件の数は2,000件を超えている。現在も時代の要請に答えながら、コスト・パフォーマンスとデザイン性に優れ、「遮音性能」、「室内音響」、「空調設備」、「電源環境」、「居住性」というスタジオの性能を兼ね備えた、新しいスタイルのスタジオを提案し続けている。

株式会社アコースティックエンジニアリング
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