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ドラムが叩ける!お宅訪問[Webオリジナル]#2 埼玉県在住 髙木雄紀 さん宅 “DRUM STUDIO BxOxB”

  • 取材:編集部 文:西本 勲 撮影:関川真佐夫

“自宅で思い切りドラムを叩きたい”、“いつでも楽器を鳴らせる環境を手に入れたい”、そんな夢を叶えてくれるのが、プロ用のスタジオやライヴ・ハウスなどの防音/音響工事を多く手がける専門業者、アコースティックエンジニアリングだ。
ドラマガWebのオリジナル企画として、同社が設計/施工した一般住宅のドラム用防音室を訪ねる当連載の2回目は、埼玉県越谷市在住のドラム講師、髙木雄紀さんの自宅スタジオを紹介する。

アコースティックエンジニアリングが
手がけたリハスタはどこも音が良い

D.I.M.ドラムスクールhttps://dimdrumschool.com/)に所属する講師の1人である髙木さん。同スクールは、埼玉、東京、千葉のリハーサル・スタジオ20ヶ所以上でマンツーマン・レッスンを展開するドラム専門教室で、髙木さんも、自宅スタジオができる前は毎日のように各地へ出向いてレッスンを行っていた。

「地元のスタジオに近いところに家を借りて、そこから通っていました。だから自宅でレッスンができたら最高だなと思っていて、家を建てるなら絶対に防音室ありきで考えていました。スタジオを作れないなら家も建てない、くらいの感じで(笑)」

そして今年の春、念願のマイホームと共にスタジオが完成。D.I.M.ドラムスクールの越谷レイクタウン校として運用されている。

「もともと越谷~草加あたりが地元で、高校生のとき、最初は南越谷でスタートしたD.I.M.ドラムスクールで今の師匠(同スクール代表:中川 広氏)にドラムを教わったんです。そこで生徒だったのが今度は先生になり、ずっとその地域で教えていたので、家を建てるときもすでにいる生徒さんに来ていただけるようにと考えて、今の場所を選びました」

Profile●たかぎゆうき:高校の吹奏楽部でドラムを始める。さらにD.I.M.ドラムスクールで中川 広氏に師事し、氏の影響でスティーヴ・ガッドに心酔。吹奏楽のソロ・コンテストでガッド・アレンジの「Crazy Army」を演奏して金賞に輝く。その後、尚美学園大学ジャズ&ポップス科に進学し、友人の勧めで聴いたスリップノットをきっかけにメタルにのめり込む。「それからずっと、心の中にはジョーイ・ジョーディソンがいます」。卒業後はD.I.M.ドラムスクールで講師を務める傍ら、国内随一のゴア・グラインド・バンドGO-ZENでドラムを叩いていた時期もある。
「そんな激しい音楽からポップスまで、一通り経験してきました。ジャズからドラムを始めたことも、生徒さんへの指導に生かされていると思います」。

スタジオの設計/施工をアコースティックエンジニアリングに依頼したのは、複数の業者を検討した結果「完成したスタジオがどんな音になるのかを唯一考えてくれた」という理由から。

「ただ遮音できればいいだけじゃないですからね。それに、レッスンでいろんなスタジオを利用するんですけど、アコースティックエンジニアリングさんの手がけたスタジオがダントツに多いんです。そして、どこを使っても音が良い。アコースティックさんならこういう部屋ができるだろうなと、作る前からかなり具体的にイメージできていました」

髙木さんの自宅スタジオ兼レッスン場所の1つである“DRUM STUDIO BxOxB”。
メインで使用するTAMAスタークラシックのツーバス・キットと、レッスン用にもう1台のドラム・セットを置いても余裕のある約7.7畳のスペースだ。写真左側の壁が全面鏡張りになっているため、さらに広く感じる。
鉄板のように見える床は、ダイヤモンド・プレート柄のビニール・タイルを貼っている。
「特に男の子にはウケが良いですね。バンドをやっている生徒さんには、“床がメサ・ブギー(ギター・アンプ)だ!”って言われます(笑)」。
サウンド・トラップ(主に低音が部屋の隅に溜まるのを抑える)とスタジオのドアにアクセント・カラーとしての赤を配し、それ以外は暗めのモノトーンで揃えた室内。
「ダークだけど暗過ぎない、僕の好きなイメージの内装です。レッスンに来る生徒さんには小学生以下の女の子も多いので、あまりダーク過ぎないようにしながら、自分の趣味も反映させて。一番良いバランスに落ち着いたと思います」。
ドアと鏡以外の壁は吸音パネルで埋め、天井の吸音もアコースティックエンジニアリングの一般的な施工例より多めになっている。

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