NOTES
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Ultimate Drum Technique #20 Linear Ghost – Part 2
- Text & Score & Video:Hiroshi Matsuo
CHAPTER20:リニア・ゴースト Vol.2
みなさんこんにちは、松尾啓史です。第20回は、前回に引き続き「リニア・ゴースト」を紹介します。アドバンス編は、機材のカスタマイズやチューニングも意識し、サウンドの質感にも遊びを加えながら取り組んでみましょう。
リニア・ゴースト
〜Advanced編〜
ベーシック・エクササイズを生かしつつ、より実践的なアプローチへと展開させたフレーズをご用意しました。Advanced編では、サウンドの質感にも遊びを加えて、スネアにミニ・シンバルやウェイトとなるものをアドオンしてみましょう。そうすることでスネア・サウンドがタイトになり、ゴースト・ノート1打1打のツブが捉えやすくなります。また、ハイハットを小口径にしてみたり、スネアのチューニングを普段より意図的にハイ・ピッチにしてみたりすると、よりクリスピーな質感のグルーヴが構築できると思いますので、ぜひ一度試してみてください。
Ex-9は、1・3拍目という強拍にスネアが来るリニア・アプローチです。2・4拍目は同じリズムを採用することによって、グルーヴ全体にまとまりと安定感を作り出しています。
Ex-10も、Ex-9同様のシンプルなリニア・アプローチです。左手は常にスネアのゴーストを担当し、右手だけが2種類のサウンドを行き来するところがポイントです。
Ex-11は、オープン・ハンド・スタイルで行うリニア・アプローチです。クロス・ハンドでのプレイとはまた違ったパワー・バランスが必要となるので、オープン・スタイルに馴染みのない人にとっては、やや難易度が高めのリズム・パターンとなるでしょう。
Ex-12については、1・3拍目のシングル・ストロークとパラディドルを組み合わせたハイハットの手順が、このリニア・パターンの特筆すべきポイントです。叩く場所は変わりませんが、手順を変化させることで、2拍目へのスムーズな移行と、シングル・ストローク一辺倒のハイハット・ワークとはまた一味違う、心地良いウネりを実現しています。
Ex-13は、6連符を基軸としたリニア・アプローチです。随所に入るフット・ハイハットによるゴースト的アプローチがライトなグルーヴを作り出すのに一役買っています。
Ex-14はハーフビート・フィールのリニア・アプローチです。母体となるビートの合間を細やかなフレーズで埋めることで、センシティヴかつスピード感のあるドラミングを演出しています。
Ex-15は、右手を一切使用しないというやや特殊なアプローチとなりますが、左手と右足のコンビネーション・トレーニングには打ってつけのパターンですので、ぜひチャレンジしてみてください。
スピードと手足のコントロールの正確性が要求されるアプローチばかりですので、力むことなくコンパクトなショット・モーションを意識しながら練習してみましょう。
Ultimate Drum Technique – BACK NUMBER
■CHAPTER 1:モダン・フット・ワーク
■CHAPTER 2:左足のハイハット・コントロール
▶︎上記2つについてもっと詳しく知りたい方は、リズム&ドラム・マガジン20年7月号をチェック!
■CHAPTER3:ゴースト・ノート
■CHAPTER4:ワン・ポイント・モジュレーション
▶︎上記2つについてもっと詳しく知りたい方は、リズム&ドラム・マガジン20年10月号をチェック!
■CHAPTER5:トラップ・ビート
■CHAPTER6:トラップ・ビート Vol.2
▶︎上記2つについてもっと詳しく知りたい方は、リズム&ドラム・マガジン21年1月号をチェック!
■CHAPTER7:オッド・グルーヴ
■CHAPTER8:オッド・フィル
■CHAPTER9:メトリック・モジュレーション
■CHAPTER10:メトリック・モジュレーション<奇数分割 ver.>
■CHAPTER11:スティック・トリック Vol.1
■CHAPTER12:スティック・トリック Vol.2
■CHAPTER13:ミスター・ハイハットに挑戦 Vol.01
■CHAPTER14:ミスター・ハイハットに挑戦 Vol.02
■CHAPTER15:チェンジ・アップ/ダウンで緩急自在 Vol.01
■CHAPTER16:チェンジ・アップ/ダウンで緩急自在 Vol.02
■CHAPTER17:レフトボディ・オスティナート Vol.01
■CHAPTER18:レフトボディ・オスティナート Vol.02
■CHAPTER19:リニア・ゴースト Vol.01
◎Profile
まつおひろし:豊富なドラム知識を生かし、リットーミュージックより自身の執筆する教則本『究極のドラム・トレーニング・バイブル』をリリース。現在はリズム&ドラム・マガジンでプレイ分析や執筆を担当している他、ドラム・セット・プレイヤーとしてのみならず、ドラム・スティックを投げたり回したりと視覚的に楽しませるパフォーマーとして、東京ディズニーシーや打楽器アンサンブル・チームでの公演の経歴もある。さらにゲーム音楽を中心としたレコーディングも多岐に渡る。20歳の頃より音楽教室でのレッスンなど、クリニシャンとして後世のドラマーの育成にも積極的に取り組み、吹奏楽からプログレまでジャンルを問わずさまざまなバンドでのライヴ・セッション活動を行っている。
◎Information
松尾啓史 HP Twitter YouTube