NOTES
フレーズがワン・パターンになってしまう、プロ・ドラマーが叩くようなカッコいいテクニックを身につけたい、とにかくもっとうまくなりたい……そういったドラマーにオススメしたいのが、凄腕ドラマー25人のマル秘テクニックが学べる教則本=『最強のドラム練習帳〜名手25人の究極技〜』。ドラマガWebではそのコンテンツの一部を公開! 今回は先日この世を去ったベーシスト、ロッコ・プレスティアとのタッグでタワー・オブ・パワーを支えてきた名手、デヴィッド・ガリバルディのメカニカル・フレーズについて解説していこう!
フレーズ&テクニック解説
タワー・オブ・パワーで活躍するデヴィッド・ガリバルディ。そのドラミングは緻密なパターンが特徴で、ファンク・ビートをベースにラテンなどさまざまな要素を盛り込んでいる。複雑でありながらホーン・セクションなどと同期する、計算されたパターンは唯一無二のものだ。彼のリズム・パターンにはハイハットとスネアのゴースト・ノートが複雑に絡み合ったアプローチが多く、スネアを叩く左手のテクニックが秀逸。またそれぞれの楽器の音量バランスも見事に整っている。フュージョン、ラテンの分野でも活躍しており、ファンクで培ったテクニックを発展させている。4ウェイの能力を要するアプローチでも卓越した技術を発揮している。
ベーシック・アプローチ
ファンク・ビートにおけるガリバルディのベーシックな特徴を示したもの(Ex-1/0:00〜)で、スネアのゴースト・ノートに個性が見られる。バック・ビートの後に入るゴースト・ノートがそれで、バーナード・パーディのパターンとの違いがわかるだろう。2小節目のようにバラディドルなども組み入れるのが、メカニカルと称される理由だ。
デヴィッド・ガリバルディ流アプローチ
ガリバルディならではのリズム感覚が盛り込まれたパターン(Ex-2/0:10〜)。1〜3小節目の4拍目だけ手順を変え、ハイハットのリズムに変化をつけている。ゴースト・ノートの連打が続く部分の左手のコントロールには注意が必要。このゴースト・ノートがグルーヴの重要なカギになっている。
ハイハットが定型のパターンを繰り返す中、一定のアクセントをつけて叩くアプローチで、ガリバルディがよく用いるテクニック(Ex-3/0:25〜)。ハイハットのアクセントのあと、すぐにスネアのバック・ビートが入るため左手のコンパクトなストロークが要求される。
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