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    ゼロから始める! 初心者のためのドラム・ガイド

    • Text:Yuichi Yamamoto (RCC Drum School)/Photo:Takashi Yashima/Illustration:eobrazy(iStock)/Model:Koharu Yamaki

    専門誌がお届けする渾身の“初心者ドラマー”特集 ! 最初のLesson1では、ドラム・セットの基本構成について解説します。まずは、ドラム・セットに含まれるシンバルや各ドラムなどの役割について理解しましょう。


    初心者のためのドラム・ガイド – Contents

     【1】ドラム・セットって何?
     【2】エレクトロニック・ドラムって何?
     【3】マイ・スティックを手に入れる
     【4】手足でドラマー体験
     【5】本物のドラム・セットを体験する
     【6】リズムを叩く楽しさを知ろう
     【7】自宅に作る練習環境
     【8】ドラム譜の世界
     【9】自分の楽器&道具を手に入れよう
     【10】胸に刻みたいドラマーに大切なこと

    ドラム・マガジン監修のビギナー向けの教則本が9月30日に発売!

    【Section1】まずは“知りたい!” ドラム・セットって何?

    “ドラム・セット”はとても自由な楽器です。使う楽器の組み合わせからセッティングまで“こうでなくてはいけない!”というルールは何もありません。演奏する音楽やドラマーの好みに合わせて自由に築いていいのです。ただ、“これは知っておきたい”というポイントはあります。まずは“ドラム・セット”の基本を知るところから、ドラマーの世界へと飛び込んでみましょう!

    これがドラム・セットの基本セッティング。入門者向けとして販売されているセットや、リハーサル・スタジオ(以下リハスタ)の多くは、このセッティングが基本になっています。日本ではタムが2つあることを指して“2タム(ツータム)のセット”と呼ばれることが多いですね。

    上の写真は椅子に座った状態を撮影したもの。これが“ドラマーの視界”です。各楽器に記した名称は、ぜひ覚えてください。

    〜知っておきたい“ドラム・セット”の基礎の基礎〜

    Q.1 ドラムのセッティングにはどんな方式があるの?

    A.1 上の写真からタムを1つにした“1タム(ワンタム)”のスタイルも多くのドラマーが使っています。これを日本では“3点セット”と呼ぶことも多いので覚えておくといいですね(ちなみに海外では“4piece”)。

    また、見た目は基本的なセッティングでも、バス・ドラムのペダルには“ツイン・ペダル”を組み込むのも一般的になってきました。(ツイン・ペダルについては、【Section9】で紹介します)

    また、やや特殊ですが、基本セットからあえてタムをなくしてしまうという方法も考えられたりと、ドラムのセッティング方式は無数に考えられます。

    Q.2 シンバルの枚数に決まりはあるの?

    A.2 シンバルの枚数にもルールはありません。ほしい音の種類に応じて増減したり、またルックス重視で組み合わせていくのもありです。そう、初心者の人はシンバル・メーカーのカタログやホームページを見てみると面白いですよ。普通のタイプから穴が空いたモノなど、驚くほどにいろいろな種類があり、ホームページではそれぞれの音色も聴けるので楽しいと思います。

    シンバルにはいろいろな種類がある。
    最近はこのように穴の開いたタイプも人気が高く、音色もとても個性的。

    と言いつつ、まずはハイハット、ライド、クラッシュというベーシックなセッティングで基本奏法を覚えましょう。その上で、バンドを始めてからとか、好きなドラマーのマネをしたりで、自分の好みや目的に応じたシンバル・セッティングが生まれるといいですね。

    Q.3 左利きの人はどうするの?

    A.3 左利きの人には大きく分けて2つの選択肢があります。1つは“ドラムとはこういうものだ”と割り切り、一般的な右利きセッティングや奏法手順で覚えていくこと。プロ・ドラマーにも“実は左利き”という人はかなりいますが、利き腕を意識せず(感じさせず)に演奏していますね。

    もう1つの選択は“叩きやすいように工夫する”ということ。普通のセットをメインに使いつつ、手順やセッティングに独自の工夫をしているドラマーもいます。ちなみに、セットそのものを鏡に写したように反転させるセッティング方式もありますが、いろいろな場面での苦労が増えてしまうので、今から始める人には個人的にオススメしません。

    ドラム・セットは左利き用が作られているのではなく、
    すべてを真逆にセッティングすることで左利き用にもなる。

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