PLAYER

UP

EKKUNとMAKIによる超速プレイが爆発!PEARL DEMON XR 高速ドラムペダル・スペシャルセミナー【Report】

  • Photo:Litchi(except gear)

BPM=300の超速ツーバスも!
2人の驚異的なプレイを堪能

演奏が終わると開発スタッフの竹川氏が呼び込まれ、話はさっそく本題のDEMON XRへ。

開発に至った経緯やジョージとのやり取りなど、「オフィシャルでは語られていない」という開発秘話も交えながら、EKKUNがインプレッションを聞かれると(MAKIのレビューはこちらの記事をチェック!)、「ビーターにある程度の重量があり、アクション自体も程良い重さでナチュラルに馴染んだ。今まで使っていたDEMON Driveはアクションがとても軽く、コントロールに慣れていないと難しいところもあったが、DEMON XRはその程良い重さがコントロールしやすく体重も乗せやすい」と答えていた。

その後竹川氏から「お二人は2ビートのダブルはどのように踏んでいますか?」という質問をきっかけに、ステージ中央に置かれたe/MERGEのバス・ドラムや自身のドラム・セットを使用し実演を交えた解説へ。

EKKUNはFACT時代は両足で踏んでいたが、前述の通りKen Bandに加入してからは片足でのスライド奏法。一方MAKIはカカト→つま先の順で踏むヒール&トゥ。基本的には両足だが、曲の展開でハーフタイムになった際は片足で踏んでいるようだ。

また今回のイベントに合わせ、監修のジョージ・コリアスをはじめ、クリプトプシーのフロ・モーニエ、オリジンのジョン・ロングストレスからメッセージも到着。DEMON XRのインプレッションや高速ドラミングの秘訣など、EKKUNとMAKIにとってはレジェンドとも言える3英傑の回答に興奮を隠しきれない様子だった。

2曲目のデモンストレーションを前に、来場者に配られた“BPM=300”Tシャツにちなみ、MAKIが高速ヒール&トゥを駆使したBPM=300での16分のツーバス・フレーズを実演。そのあと披露されたUNDEAD CORPORATIONの「The Chainsaw」では、通常の奏法と高速ヒール&トゥを織り交ぜた驚異のフット・ワークを見せていた。

EKKUNが2曲目に選んだのは「4Wheels 9Lives」。BPM=140ほどの絶妙な速さでもパワフルさと疾走感を兼ね備えた2ビートで、インプレッションで語っていた程良い重量感とコントロールのしやすさが実感できるプレイであった。

続くQ&Aタイムでは、選ばれた1名が実際にステージに登壇し、直接レクチャーを受けるという贅沢な時間も。ヒール&トゥ奏法について、ビーターが跳ね返る“遊び”が気になるようで、MAKIが「ヒール&トゥはある程度の速さでないと遊んでしまうので、ゆっくりが逆に難しい」など、丁寧に解説していた。

最後は2人によるドラム・バトル。超高速連打やブラスト&グラビティ・ブラストなど、今回のセミナーの内容に相応しく、とにかく高速で足ワザを多用したソロが繰り広げられた。途中、2人がお互いのドラム・セットに移動し、入れ替わるというサプライズも。とにかく連打&連打の応酬で、圧巻のドラム・バトルを見せてセミナーを締めくくった。

EKKUNとMAKIという、高速ドラムというつながりはありつつも、ジャンルの異なるという点でどこか“異色感”のある組み合わせで行われた今回のセミナー。結果的にはDEMON XRの対応力の広さと性能の高さ、そして細部に渡るこだわりを遺憾無く見せつけた充実の内容だったのではないだろうか。

ジョージ・コリアス本人が語る誕生秘話や試奏レビューなど
DEMON XRの隅々まで語り尽くした特別企画はドラム・マガジン2023年10月号に掲載!!