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the Focus – ドラマーの足元に大接近! – #9 遠藤勝彦[綾野ましろ、#ババババンビ、#2i2]

  • Text:Koju Okayasu

the Focus #9:遠藤勝彦[綾野ましろ、#ババババンビ、#2i2]

ドラマーなら誰もが気になる足元の動きを超近距離で捉える連載、“the Focus”。第9回目は、綾野ましろやアイドルの楽曲などのサポート・ワークに、自身のバンド・プロジェクトである破天航路、さらにATVのデモンストレーターも務めるなど、幅広いフィールドで活躍している遠藤勝彦。ここでは、タイトかつテクニカルなアプローチで多彩なジャンルの楽曲に華を添える彼がアイドル・グループ=#2i2(ニーニ)の最新シングル「Live and let live」で魅せるアグレッシヴなフット・ワークにフォーカス!

踏み位置がほとんどブレない奏法は大きな特徴
腿から足先までの連動を
高度に洗練させることによって成せる技

アイドルでありつつもメタル等激しいサウンドの影が色濃い#2i2の楽曲で遠勝勝彦が魅せるフット・ワークは、巧妙なツーバス・フレーズのオンパレード! 左右のフット・プレートは平行に近い位置関係で、やや前方をヒール・アップで踏み込むスタイル。このセッティングと、左足のカカトを右よりも浮かせ気味にして鋭く踏み込むことで、ツイン・ペダルの弱点であるスレイヴ側のレスポンスのロスを極力廃しているとみられる。

ビーターは踏み込むとき以外、打面につけた状態(クローズ)をキープしていて、これは細かいフレーズに即座に反応できると同時に、ミュート効果によってアタック重視のタイトなサウンドを得るのにも効果的だ。

0:15頃から始まる複雑なアクセントに合わせたプレイだけでも目を見張るものがあるが、片足ダブルや32分を絡めた両足連打を問わず踏み位置がほとんどブレない奏法は大きな特徴。スライドに依らず、腿から足先までの連動を高度に洗練させることによって成せる技といえるだろう。

6連の高速連打のような場面でも(2:18〜)、恐らくカカトの小刻みな上下によってシーソーの原理でつま先の力強い踏み込みにつながっているのが見受けられる。また一瞬ではあるが、1:51でハイハット・クローズ時に見せる軽やかな踏み替えにも要注目!

▼ New Release ▼

今回、遠藤がプレイした「Live and let live」の作品情報はこちら!

#2i2
Single「Live and let live」
デジタル・シングル配信中 / 2021.8.12 CD発売
#HASHTAG RECORD HSRCD-0007
ストリーミング&ダウンロード購入はこちら

▼Another Information

#2i2「FATE」Music Video(Drums : 遠藤勝彦)

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