PLAYER

UP

Report -【KID FRESINO “20,Stop it.” Release Live】(柏倉隆史[toe、the HIATUS]、石若 駿)

  • Photo:Ray Otabe(Live)

石若&柏倉がフロウに寄り添い、支える
KID FRESINOレコ発ワンマン・ライヴ

去る1月7日、ラッパー/トラック・メイカーのKID FRESINOがZepp Tokyoにてワンマン・ライヴ『KID FRESINO “20,Stop it.” Release Live』を開催。この公演は6日/9日にデジタルとCDでリリースされたニュー・アルバム『20,Stop it.』のレコ発ライヴで、もともとは有観客+配信を予定していたが、東京都の新型コロナウィルス感染者急増により、直前に配信のみに切り替えとなった。

この日のバンド・メンバーは三浦淳悟(b/ペトロールズ)、佐藤優介(key、cho)、斎藤拓郎(g、key/Yasei Collective)、小林うてな(Steelpan、Traktor、key、cho)、CH.0(DJ)、ゲストとしてCampanella、JAGGLA、JJJ、佐瀬悠輔(tr)、西田修大(g)など、アルバム制作に参加した面々の他、FRESINOにゆかりのあるメンバーが駆けつけた。そしてドラムは何と石若 駿と柏倉隆史によるツイン・ドラム! 今作への参加がきっかけで実現した共演だ。ドラマーにとっても注目となった本ライヴを振り返っていこう。

アルバムの1曲目「Shit, V12」のトラックが流れると、FRESINO、石若、柏倉、小林がスタンバイ。楽曲後半からツイン・ドラムがスタートし、バンド・メンバー全員が呼び込まれると、Yasei Collectiveの斎藤が変拍子を盛り込んだという「Coincidence」へと流れ込んだ。今回のツイン・ドラムは、基本的にどちらかがメインとなるビートを刻み、もう一方がパーカッシヴなアプローチを繰り広げていくというものだったのだが、ここでは石若がメイン、柏倉はシェイカーなどでアシスト。

「Keys open door」ではその立場を交代し、柏倉がファンキーかつダンサブルなビートをエネルギッシュに叩く姿が印象的だった。そして石若はRolandのバー・トリガーやVパッドを取り入れたプレイを披露! 本人のTwitterでも語られていたように、この日は初のハイブリッド・セッティングでのライヴだったようだ。

続く「720」では両者による原曲を模したショート・ソロも披露。生ドラムの響きにアコースティックで再現されたデジタル風な飛び道具が非常に心地良い。アルバム収録の「Youth」は時折差し込まれる柏倉の“ダスッ”としたサイド・スネアが絶品。使い込まれたパイステ・トゥエンティーの枯れたハイハット・サウンドも楽曲にマッチし、極上のチル・ナンバーを演出していた。

ライヴ後半のレポートは次ページへ!