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青山英樹 meets Yamaha Recording Custom|復活10周年記念アーカイヴ
- Photo:Takashi Yashima
2016年に復活したYamahaを代表するドラム・セット・シリーズ=Recording Custom。スティーヴ・ガッド監修の下、リニューアルされたそのサウンドは、新たな世代へと受け継がれている。今回は、“レコカス”復活10周年を記念し、リズム&ドラム・マガジン2016年10月号に掲載した青山英樹によるレビュー記事と、付録DVDに収録されたサウンド・チェック映像を特別公開。映像とレビューから、その魅力をあらためて体感してほしい。
硬さがあるけど、しなやかさもあって
強く振らなくてもしっかりと鳴ってくれる
親父が昔の“レコカス”を持っていて、子供の頃に叩いていたんですよ。超深胴で叩きにくかったんですけど(笑)、でもすごく好きなドラムだったんです。この新しい“レコカス”を叩いたときに、その感覚を思い出して、ちょっと懐かしくなりました。音色もそうですし、タッチの感じにも一貫したもの感じましたね。
僕の中で“レコカス”はグッと締まったイメージがあるんですけど、22″のキットを叩いたときにも同じ印象を受けました。硬さがあるけど、同時にしなやかさあって、強く振らなくても音がしっかり鳴ってくれましたね。最近、浅胴のタムを使うことが多いんですけど、レスポンスの良さもほとんど遜色ないです。低音も印象深くて、同じバーチ材のアブソルートに比べてもローが出ているように感じましたね。特にキックはすごいです。ノーミュートでもいけるんじゃないかって思うほど全体のまとまりも良くて、キックにパワーストロークとかを張れば、ゴリッとしたサウンドにも合うと思います。
今、メイプルとバーチ、あとはオークのキットを持っているんですけど、新しい“レコカス”はそれぞれの“いいとこどり”みたいなイメージで(笑)、すごく自分好みですね。22″については今、メインで使っているものと同じようなセッティング(ツーバス)にして使いたいです。ハード・ロックやメタル系の仕事が多いんですけど、このキットは特にマイクを通したときの分離が良いので、そういう現場にピッタリですね。1個1個の音がしっかりと鳴ってくれますし。標準装備のコーテッド・ヘッドも良いですけど、いつも使っている厚めのクリア・ヘッドを張ると、さらにローが出てくれるんじゃないかと思いました
Surf Green “Double Bass”Kit


ローがしっかり出ているから
軽く踏んでも“ドス”っと鳴ってくれて
速いツーバスも楽に踏めそう
(22″と比べて)硬さと柔らかさを兼ね備えているという点は共通しているんですけど、全然キャラクターが違いますね。僕はレコーディングだったら22″よりも20″を使いたいと思っているんです。というのもやっぱり音が締まる感じがあるので。ただ、今まではビーターを短くしないと真ん中に当たらなくて、ちょっと違和感もあったんですけど、このフローティング・システムは優秀ですよね。いつもと同じ感覚で、思いっきり良いスポットに当てることができます。あらためて抜群にキックが良いなと思いましたね。レコーディングでは結構張り気味にチューニングしたんですけど、ローがしっかりと出ていましたし、軽く踏んでも“ドス”っと鳴ってくれるので、速いツーバスも楽に踏めそうです。音ヌケも22″よりも良くて、音数が多いトラックでもしっかりヌケてくるように思います。20″の深胴が僕の理想なので、本当にメインで使ってみたいと思いましたね。
サイズ・ダウンした分、タムのヌケがすごくて、レスポンスやタッチの反応がさらに良くなったように感じました。だからこっちがムキになって叩くと“これくらいで鳴るからそんなに力を入れなくても大丈夫だよ”って楽器に言われるような気分になりましたね(笑)。
さっきも話した深胴のツーバスに、浅胴のタムを組み合わせて使いたいですね。タムに関しては見た目も気にしているので、浅い方が客席から見たときに綺麗に映ると思うんです。音は深胴も好きなんですけどね。ヘッドはピンストも良いけど、やっぱりスティーヴ・ガッドのイメージもあるので(笑)、コーテッドでも面白そうだなと思いました。普段はほとんどコーテッドを張らないので、新鮮でした。“しっかり叩かないと鳴らない”っていうイメージがあったんですけど、新しい“レコカス”はとにかく良く鳴るので、印象が変わりました。
Solid Black “Standard”Kit


マイクを通すとより一層
音が良く聴こえるというところも
“レコカス”ならでは
Aluminum Model


スネアは3モデルどれもヌケが素晴らしいですね。スネアに関しては、前にYamahaで試奏させてもらう機会があって、そのときもヌケが抜群に良いなと思ったんですけど、録った音を聴いてあらためてそう思いました。マイクを通すとより一層、音が良く聴こえるというところも、“レコカス”ならではだと思いました。昔の9000番台を彷彿とさせる印象を受けました。僕はあの頃のブラス・シェルが好きで結構持っているんですけど、キャラクターは似ているように思いますね。
Stainless Steel Model


ブラスはとにかく派手ですね。普段もスネアはブラスを使っているんですけど、ローが出るのにまろやかなところが好きなんです。“レコカス”のブラスはその特徴が良く出ていて、特に6.5″は独特の深みもあって好きですね。いつも叩いている馴染みの音に近いです。ステンレス・スチールは、レコーディングではカンカンに張って叩いたんですけど、とにかくヌケが良くて、音量もかなり出ますね。深胴の方が7″っていうところも興味深くて、タッチも独特ですね。アルミはシェル全体が鳴っているイメージで、下にヌケるというよりは、横に広がるような印象ですね。フワッとしているというか。でもローはしっかり出ている。レコーディングでは6.5″を使ったんですけど、音は5.5″の方がソリッドなように思いました。
Brass Model



5.5″のモデルに付属する10本タイプのスナッピーをつけると、音量が上がったように聴こえるのが面白いですね。押しつける面が少ないからか、鳴りがすごくオープンで、とにかくシェルが響いているイメージですね。特にブラスは持ち味の明るさがより際立つような感じがしました。とにかく個性が強力なので、どのシェルでもこのスナッピーをつければ、近い音になるのも面白かったです(笑)。
Yamaha Recording Custom Metal Snare