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    Selected Jeff’s Works 〜沼澤 尚が選ぶジェフの名盤 100 〜Vol.06〜

    スティーリー・ダン、ボズ・スキャッグス、マイケル・ジャクソンなど数々の傑作にセッション・ドラマーとしてその名を刻み、TOTOのメンバーとしても大成功を収めた伝説のグルーヴ・マスター、ジェフ・ポーカロ。ここでは功績を語り継ぐべく、生前ジェフとも親交のあった沼澤 尚が選んだ“ジェフの名盤100”を10日間に渡って紹介! 6日目=Vol.06では、TOTOの名前を世界に轟かせた傑作『TOTO Ⅳ』など、81〜82年に参加した10作品を紹介していきます。 

    公開済の他作品はこちらのまとめサイトをチェック!

    『Pages』/Pages(1981年発表)

    このアルバムこそがこの時代のサウンドを象徴するジェイ・グレイドン・プロデュースの代表的な名盤。後にMr.ミスターとなり80年代のトレンドにハマって大ブレイクするが、その直前にはその時代のオールスター・ミュージシャンを起用しつつ、とんでもなくハイクオリティなトラックを量産していたのだ。(沼澤 尚)

    『Breaking All The Rules』/Peter Frampton (1981年発表)

    スティーヴ・マリオットとのハンブルパイ出身で、「ショー・ミー・ザ・ウェイ」などヒット曲を持つピーター・フランプトンのソロ7作目。プロコル・ハルムのキース・リードも作曲に参加。スタジオの一発録りで“ポーカロ節”フレーズも随所で炸裂! ルカサーも参加し、“TOTO成分”も感じられ、フランプトンとのツイン・リードも聴ける。(菅沼道昭)

    『Turn Back』/TOTO(1981年発表)

    デビュー・アルバムが売れたことで世の中にその存在を知られるようになったものの、ロックじゃないユルいスタジオ・ミュージシャン集団呼ばわりされたことで、セカンドでハード目に、そしてこのサードはさらによりロック志向を強めたが結局一番売れなかった。個人的にはジャケやドラム・サウンドを含めて大好きな作品。(沼澤 尚)

    『In Black and White』/Bell & James(1981年発表)

    フィリーソウル・サウンドの最も代表的なコンビーギャンブル&ハフのプロダクションと、作家契約していたリロイ・ベルとケイシー・ジェームスが自らリリースしていたデュオ・アルバムの3作目。大学時代ジャケ買いしたのに後でその内容に驚いた私的激“ヘビロ”アルバム。ジェフのソウルフルぶりが大炸裂している超名盤。(沼澤 尚)

    『Winners』/The Brothers Johnson(1981年発表)

    兄弟でビリー・プレストンのバンドに在籍していたときにクインシー・ジョーンズに気に入られて「メローマッドネス」に参加。クインシーのプロデュースでリリースした4作品がすべてプラチナムを記録した後に、初セルフ・プロデュースした5枚目のアルバム。ペイチとジェフが全面的に参加したことでも特に話題になった好盤。(沼澤 尚)

    『Sometimes Late at Night』/Carole Bayer Sager(1981年発表)

    マイケル・ジャクソン、チャカ・カーンをはじめとしたスーパー・メジャー・アーティスト達に大ヒット曲の数々を提供していることや、このアルバム後にバカラックと結婚したことでも有名なシンガー・ソングライターの、すべてが美しすぎるサード・アルバム。ジェフとケルトナーが交互にバラードをクロスフェードでつないでいく超名盤!(沼澤 尚)

    『Love Life』/Brenda Russell(1981年発表)

    多くのアーティストに楽曲を提供してきたシンガー・ソングライターのソロ2枚目。日本で言えば中島みゆきと言ったところか。TOTOメンバーに加えラーセン・フェイトンと、当時のAOR〜フュージョンの腕利きミュージシャンが集結し、ツブ揃いの楽曲を確実に盛り立てている。ジェフの伸びやかなグルーヴも作品の完成度のカギ。(菅沼道昭)

    『Secret Combination』/Randy Crawford(1981年発表)

    ゴスペル出身で“80年代ソウルの女王”と異名を取るシンガーのソロ・アルバム。トミー・レピューマのプロデュースで、ホーン、ストリング・セクションが贅沢に導入されているが、サウンドはあくまでも都会的。レイド・バックとファンキーという、相反するようなグルーヴを同時に感じさせてくれるジェフのプレイはさすが。(菅沼道昭)

    『Baked Potato Super Live!』/Greg Mathieson Project(1982年発表)

    リリースされた当初から語り継がれて伝説化しているすさまじいライヴ・アルバム。このベイクド・ポテトは毎晩スター・プレイヤー達の生音を至近距離で拝めるLAの老舗ライヴ・ハウスで自分も同じメンバーのライヴを観て失神しかけたが、この驚異的なプレイを雑で気に入らないとジェフが公言しているのがまるで意味不明。(沼澤 尚)

    『TOTO Ⅳ』/TOTO(1982年発表)

    3枚目の『ターン・バック』まで、内容とは反比例するように毎回セールスが落ちていったTOTOだったが、この4枚目がいきなりグラミー賞6部門を独占するほどのスーパー・メガ・ヒット・セールスを記録。「ロザーナ」、「アフリカ」などの大ヒット曲のジェフのグルーヴがドラム史に燦然と輝く金字塔になった。(沼澤 尚)

    ※本記事はリズム&ドラム・マガジン2014年5月号、6月号の記事を転載したものになります。

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