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【緊急特別企画】withコロナ時代をドラマーはどう生き抜くのか 〜Ⅱ プロ・ドラマーの動き〜

  • Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine Photo:Taichi Nishimaki/Yoshika Horita(柏倉)

2019 年末に出現し、瞬く間に世界中に拡散され、悪夢とも言えるパンデミックを引き起こした新型コロナウイルス(COVID-19)。リズム&ドラム・マガジン20年7月号では、その渦中で生き抜くドラマー達にフォーカスした緊急特別企画“withコロナ時代をドラマーはどう生き抜くのか”を展開! ここでは、本企画のパートⅡである「withコロナ時代を生き抜くプロ・ドラマーの動き」で紹介する柏倉隆史/松下マサナオ/BOBOへのインタビューの一部をお届け!

柏倉隆史[toe、the HIATUS]

5G/オンライン時代も見据えて
自宅に電子ドラムを導入

●自宅にATVのaDrumsを導入したきっかけから教えていただけますか?

○こういう状況になる前から、自宅でできる方法を探していたこともあって、早い段階からエレドラに着目はしていたんです。今、神奈川に住んでるんですけど、クルーズ船(ダイヤモンド・プリンセス号)が横浜に着岸していて、確かACOちゃんのMotion Blueでのライヴのときには、後々今みたいな状況になるんだろうなっていうのは何となく想像していて。早めに動き出さないといけないなと思っていました。自宅などで生ドラムを叩ける環境を作るっていうのも理想としてはありますけど、良い音で録るにはどうしたらいいのか、ある程度わかっているので、それを実現しようとしたら、機材などでとんでもないことになっちゃうので(笑)、やっぱりエレドラなのかな、と。TwitterでSaku君っていう作曲者からATVのことを教えてもらって、ショールームにお邪魔させてもらったんです。ATVは“MIDI納品”っていうキーワードを打ち出していて、僕もそこに興味がありました。

●aDrumsを叩いてみた印象は?

○ATVは生音に特化しているというか、そこを重視して作っているので、やっぱり音質の良さには驚きましたね。すごくリアル。自宅録音っていうことを考えるようになるまで、正直、そこまでエレドラに興味なかったんです。知識がほとんどない状態だったので、“ここまで進化しているんだ”って驚きました。ただ、自分の感覚としては、やっぱりアコースティック・ドラムとは別のものというか、音源とパッドを使ってどうやって生音みたいに叩くのかっていう感じですね。アコースティック・ドラムとはまた違う技術が必要だと思いました。

●TwitterにaDrumsを使ったデモ演奏の映像をアップされていましたが、よく言われる“電子ドラムを叩いている”という感じはあまりしなかったです。

○そう言ってもらえるとうれしいです。自分が叩いてるときの感覚と、音を聴いたときの感覚の違いがあって……そもそもちゃんとしたセオリーなことができないというか、出音からいろいろと広げていくタイプなんで(笑)。今もタッチとかそういうのも含めて、いろいろ試行錯誤しているところですね。タッチや強さって日々の体調によって変わってくるので、エンジニアさんはそのへんの修正を何も言わず普段うまいことやってくれてるんだなっていうこともわかりましたね、感謝です。あとはエレドラだからできることもあるということがわかったので、うまく操れる人……今もいると思いますけど、そういう人がドンドン増えてくると、リズムも音楽も変わっていくんじゃないかと思います。

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自由自在

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▲aDrumsにパイステ・シンバルを組み合わせたハイブリッド・ドラムで
自宅レコーディングした楽曲がこちら。

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