SPECIAL
UP
Product Report – MEINL Stick & Brush
- 撮影:八島 崇 撮影協力 :G-ROKS 下高井戸スタジオ
試奏ラインナップ
STICK[ Standard Series | Standard Long Series | Hybrid Series|Heavy Series | Big Apple Series| Concert Series ]|BRUSH|RODS|Total Impression
*シリーズ名をクリックすると、各シリーズのスティック試奏ページに移ります。
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問い合わせ●山野楽器新宿ロックイン(☎ 03-5269-0795)
*重量の実測値は編集部で測定したものです。
Standard Multi-Rod Birch / SB200
打点の輪郭を広げてぼやかす表現も可能
芳垣:一般的なロッズは、1本1本の擦れ合う音がもう少し聴こえてくるものが多いですが、このロッズの場合はそういう成分が少なくて、音が固まっているような感じがします。打面に当たる面積が広くてサウンドもソフトなので、アタックの強さを求めるよりも、小さい音で刻んで、打点の輪郭を広げてぼやかして使うような、繊細な表現に向いているロッズだと思います。リングの位置の調整も簡単で、扱いやすいです。
【Spec】
材:バーチ
重量:ミディアム[実測値48g]
サイズ:16.5mm×413mm
Standard Multi-Rod Bamboo / SB201
アタックのエッジが強くしなりも◎
芳垣:同じStandardシリーズのバーチと比べて試した感触では、バンブーの方が一般的なロッズに近い印象です。バーチの方は全体的に打点が広がって輪郭がぼやける感じがするんですけど、アタックのエッジはバンブーの方が強いですね。音程も高くて、明るくて軽やかなサウンドです。重心は若干ヘッド寄りで、竹というだけあって、よくしなる感じがしますね。
【Spec】
材:バンブー
重量:ミディアム[実測値51g]
サイズ:16.5mm×407mm
Flex Multi-Rod Bamboo / SB202
ロッズ自体の鳴りも刻みも楽しめる
芳垣:このロッズは、それぞれの竹ひごがばらける感じが強く出るので、ドラムの打面を普通に叩くよりも、リムを絡めたりして、竹の素材自体が
当たる音色を使うと面白い演奏ができるんじゃないかと思います。Standardシリーズのバンブーに比べると、ヘッドは軽い印象を受けました。竹ひごを広げて使うこともできるので、ロッド自体の鳴りも楽しめるし、刻み方もいろいろと試せるんじゃないかと思います。
【Spec】
材:バンブー
重量:ミッド・ライト[実測値48g]
サイズ:16.5mm×407mm
全体的に扱いやすくて、とても緻密に作られている
芳垣:マイネル・スティック&ブラシの製品19種を試して感じたのは、全体的に扱いやすくて、ルックスも含めてとても緻密に作られているということで、マニアックに機材を追求しているプロのミュージシャンだけじゃなく、一般の方も手に取りやすい製品だと思いました。
スティックの塗装はニスが少しかかった程度なんですけど、肌馴染みがすごく良くて、この塗装の感じを好む人はけっこう多いんじゃないかと思います。他に特徴的だと感じたのは、メイプル・スティックの耐久性と軽さ。メイプル材は、ヒッコリーと比べると耐久性はあまり強くないイメージですが、メイプル製のConcertシリーズを1ヵ月くらい使ってみた感触として、チップがすり減りにくいし、重量も他のメーカーのメイプルと比べてかなり軽いですね。
ブラシは重心バランスが総じて良い感じで、ワイヤーが少し柔らかいので、使い始めの段階から非常に扱いやすいです。グリップ部分が木製のブラシは、スティックにより近い感覚で使えて、これも非常によくできているなと思いました。ロッズは今回試した3種を場面によって使い分けるのも面白そうです。