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誌上ドラム・コンテスト2020「BACK to the FUSION」Special Interview – 今井義頼

  • Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine Photo:Yuki Kato

インパクトのあるアクセントが突然入って
ハッとさせてくれるような
面白いアプローチを楽しみにしたい

現在エントリー受付中の、誌上ドラム・コンテスト2020「BACK to the FUSION」。ドラマガWebでは、二次審査員を務めていただくプロ・ドラマー達へのインタビューを掲載! まず登場していただくのは、09年の本誌コンテストで準グランプリを獲得し、現在はバンド+セッション・ワーク+レッスンなど、幅広いフィールドで活躍する今井義頼。コンテストに初挑戦したときのエピソードや、今年の課題曲「Symbiosis」の攻略法を聞いてみた。

-Episode- コンテストの思い出

レコーディングは手探りで
何10テイクも録り直したのを覚えています

●今井さんは09年の本誌コンテストで、準グランプリを獲得されました。今年は二次審査員を務めていただくことになりましたが、率直にどのような心境ですか?

今井 僕が応募した当時のコンテストに対する気持ちの高まりや、ドラムを演奏する中で試行錯誤したことは、昨日のことのように覚えていて。今年は自分が審査員をやれるということにすごくテンションが上がりましたし、とても光栄です。

●最初にコンテストに応募されたのは、いつ頃だったんですか?

今井 高校1年生のときですね。当時は、レコーディングも手探りで。家に父が昔使っていた古いミキサーがあったので、録音用のジャックにつながる端子を探りながら、カラオケ用のマイクやケーブル、マイク・スタンドを近所の電気屋さんや楽器店で買ってきて用意したんです。

マイクは3本立てて録ったんですけど、確かそのうち1本は、シンバル・スタンドにガムテープで括りつける形になっていたと思います(笑)。当時組んでいたバンドの友達に手伝ってもらいながらも、なかなかうまくいかなくて……何10テイクも録り直したのをよく覚えています。

今井が二次審査員を務める
誌上ドラム・コンテスト2020「BACK to the FUSION」
特設サイトはコチラ
2009年に参加した第11回誌上ドラム・コンテストの最終審査に進出し、ライヴ・パフォーマンスをする今井(当時21歳)。この年に準グランプリを獲得!

●挑戦する中で大変だったことは?

今井 何と言っても、クリックですね。初めて応募した年は、何回録っても全然合わせられなくてすごく苦労したという笑い話があります。当時の録音環境では、通しで良い演奏をしないといけなかったのも相まって、音源に残すという意味では、自分らしく暴れるというよりも、楽曲に収めることを重視していました。楽曲として成立させるためのさじ加減はすごく難しかったですね。音源に合わせるとはいえ、アンサンブルをして音楽を作るということですから。

●ここ数年は応募映像をもとに審査を進めていますが、今井さんが応募された当時のコンテストでは、最終審査がステージで行うライヴ審査だったんですよね。

今井 僕は当時アマチュアではあったんですけど、ライヴはよくやっていたので、ステージには慣れていたはずだったんですよ。でも、09年の最終審査では、パフォーマンスが始まりました!っていうその瞬間に、緊張感からかクリックのテンポが急にものすごく遅く感じて、演奏がつんのめったのを覚えています。1人で舞台に上がって叩くとなると、これだけ緊張するものかと思いましたね。

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