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誌上ドラム・コンテスト2020「BACK to the FUSION」Special Interview – 今井義頼

  • Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine Photo:Yuki Kato

-Point- 課題曲「Symbiosis」の攻略アドバイス

合わせるべきポイントを
押さえることがすごく大事になる

●続いて今年のコンテストですが、課題曲「Symbiosis」では、どのようなアプローチ方法が考えられるでしょうか?

今井 手数もかなり入れられそうですし、いろいろなアプローチを試せる曲だと思います。16分のウラでキメが来るような部分はそこに合わせないといけないかなとは思うんですけど、2・4拍に太いスネアが“パーンッ!”と長い音で入って、グルーヴで押しきるような演奏もカッコいいんじゃないかなって。

音楽としては、合わせるべきポイントを押さえることがすごく大事になると思います。あとは、リスクは高くなりますけど、どこまで唸らせてくれるかなという意味で、最初から最後まで“俺、オン・ステージ!”みたいな演奏をしたら、逆にアプローチが引き立つのかもしれないですね。

例えば、エリック・ムーアのステージ・パフォーマンスで、有名な楽曲を最初から最後までドカドカ叩いている映像があるんですけど、曲がわからないくらいドラムがうるさかったりして……(笑)。“逆に、そういうアプローチもあるのか”と感心したんですよ。

●コンテストに挑戦するドラマーにアドバイスをお願いします!

今井 まずは、マイナスワン音源を聴き込むところから始めて、自分だったらどう叩くかを想像してもらうことが大事だと思います。譜面を見ればアクセントの位置もわかるんですけど、音だけを聴いたときの感覚を頼りに楽曲のポイントを押さえていくと、考え方もシンプルになって、一番自然なアプローチが生まれるんじゃないかなって。

“最近ドラムを始めて、今は8ビートなら叩けます!”という初心者の方が、曲のキメでアクセントを入れるのが難しいという場合は、例えばハイハットを16分で刻みながら、アクセントのところだけ変化をつけたり、あるいは主要なアクセント部分をキックとシンバル・チョークのみでガシガシ入れていくというような工夫ができると思います。

あとは、自分が好きだと思うプレイ・スタイルを思いきりやるのが一番ですね。例えばパンクが大好きな人なら、この曲にパンクでアプローチする方法を考えてみるとか。お手本のドラムだけに縛られることがないようにすることが、自分の個性を出す上での必勝法なのかなって。

●なるほど。審査する上で、今井さんが重視するポイントなどはありますか?

今井 聴いていて音楽的にノれるような感じかどうかというのは大前提で、テクニックを並べるというよりは、どこかにドカン!とインパクトのあるアクセントが突然入ってハッとさせてくれるような、面白いアプローチを楽しみにしたいと思います。“ドラムを叩いていて楽しい!”という気持ちを思いっきりぶつけていただきたいですね。そんな演奏が聴けるのを楽しみにしています!

◎Profile
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◎Information
今井義頼×坂東 慧のツイン・ドラム・パフォーマンスが目玉!
オンライン・ドラムフェス『Groove Addiction 2020』が7/12(日)に開催
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