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【Report】Novelbright LIVE tour 2022 Hope Assort tour~「路上ライブから武道館へ」的なよくある目標を実現させちゃうツアー~@日本武道館(d:ねぎ/Novelbright)

  • Report:Rhythm & Drums Magazine Photo:Keiko Tanabe、Taichi Ishihara

バンド初の日本武道館公演を支え彩る
ねぎの感情表現豊かなドラミング

路上ライヴの映像をきっかけに注目を浴び、今や飛ぶ鳥を落とす勢いで次世代ロック・シーンを駆け上がる5人組ロック・バンド=Novelbright。今年2月から全国を巡ったホールツアー<Novelbright LIVE tour 2022 Hope Assort tour~「路上ライブから武道館へ」的なよくある目標を実現させちゃうツアー~ >の締め括りとして、去る6月23〜24日の2日間に渡り開催されたバンド初の日本武道館公演をレポート!

編集部が訪れたのは、ソールド・アウト公演となった2日目。WOWOWの生中継カメラも入り、ファンが開演に胸を膨らませる中、SEと共に会場が暗転。オープニングVTRを経て、メンバーが板つきで登場すると、スリリングなナンバー「seeker」で公演の幕が上がった。

ヴォーカルの竹中雄大による「ぶちかますぞ、武道館!」という煽りと共に披露された2曲目「Okey dokey!!」は、ダイナミックなバンド・サウンドのポップ・チューン。ステージ上で雄大が後方のドラム側を向いて歌い、ねぎが弾けるような笑顔と疾走感溢れるビートで応える姿からは、2人が登場してくれたドラマガ本誌22年7月号の“歌とドラム”対談で垣間見えたヴォーカリストとドラマーの信頼関係が思い起こされる。

リズム&ドラム・マガジン22年7月号
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ねぎが使用したドラム・セットは、自身の名前と同じ愛器=Negi Drumsのアガチス+ビーチ材のミックス・シェルで、1バス2タム2フロア・タムに、エレクトロニック・パッドを組み込んだ多点セッティング。雄大が「顔で叩くドラマー」と評するねぎの豊かな表情や、感情を乗せたダイナミクス表現は、彼のプレイ・スタイルを特徴づける要素と言えるだろう。

続く「Sunny drop」でも、演奏しながらスティックを宙に投げてキャッチしたり、立ち上がって煽ったりと、盛り上げどころを押さえたパフォーマンスも光る。ダンサブルな「さよならインベーダー」では、ハネたリズム&力強いバック・ビートでジャンプを誘い、オーディエンスもヒート・アップしていく。

初めてドラムをフル打ち込みで仕上げたというバラード「愛とか恋とか」はライヴでどのように演奏されるのか個人的に注目していた曲の1つで、ねぎがエレクトロニック・パッドで再現するビートは、多彩な音色と、彼が信条とする人力でのプレイがうまくかけ合わさり、ライヴになるとさらにドラマチックに聴こえてくる。

そして演目は、繊細なヴォーカルとアグレッシヴな楽器隊との絡みが絶妙な「戯言」、瑞々しいドラム・サウンドが耳を潤す英詞曲の「Too Late」、「Friends for life」へと続いた。

さらに、伸びやかなハイトーン・ヴォーカルが映える「夢花火」、「ふたつの影」をプレイすると、余韻の中でメンバーが楽器を持ち替え、路上ライヴと同じアコースティック編成に移った。ねぎもドラム・セットからカホンに座り直し、キーボードの旋律が美しい「ワンルーム」、そして雄大の口笛が印象的な「また明日」を味わい深いタッチで支えたところで、ステージが暗転。

VTRを挟んで今度は雄大がソロで登場し、ピアノ+ストリングスのカルテットをバックに「ツキミソウ」を歌い上げる。さらに、ねぎ、沖 聡次郎(g)、圭吾(b)、山田海斗(g)が舞台に復帰し、総勢13人で演奏された「ライフスコール」では、バンド・インの瞬間、目の覚めるようなサウンドの迫力にハッとさせられた。

Novelbrightの楽器陣4人がステージに残って披露したインスト曲「Anima」では、メロディアスなツイン・ギター、それを支えつつ、アグレッシヴにウネるベース、それらを鼓舞するパワフルなドラムが時にユニゾンし、時にお互いを引き立て合いながら会場を盛り上げた。

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