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Report – 【地球デビュー35周年を迎えた聖飢魔Ⅱの期間限定で再集結 〜“特別給付悪魔” ヴィデオ黒ミサ&生トーク・ツアー】(ライデン湯澤殿下[聖飢魔II])

  • Text:Shinichi Takeuchi

ライデン湯澤殿下のドラムの細部まで堪能できる
迫力抜群のサウンド&映像の“ヴィデオ黒ミサ”

地球デビュー35周年を迎えた聖飢魔Ⅱが、期間限定で再集結を果たした。本来ならば大規模な黒ミサ(ライヴ)ツアーで、5年ぶりの再集結を盛り上げる予定だったが、コロナ渦により予定変更。今回の再集結では、“特別給付悪魔”と銘打ち、ヴィデオ黒ミサ&生トークツアーで全国を回ることとなった。

10月20日は、東京国際フォーラム・ホールAでの東京公演が昼夜2回に渡り開催され、筆者はその昼の部に足を運んだ。SEが流れ、スクリーンには構成員が登場して演奏がスタート。まず驚かされたのはその音質。開演前にジェイル大橋代官による生“陰アナウンス”で説明されていたのだが、各楽器をそれぞれ録音し、それを会場の音響特性に合わせて、その場でミックスしているのだそう。

まさにライヴ・サウンドと言える生々しさで、お馴染みのDWのキットを操るライデン湯澤殿下のドラム・サウンドも圧巻の迫力。キックの音圧がしっかりとこちらの身体に伝わり、また、タイトなスネアも図太く鳴り響き、スローなパートで装飾的に鳴らされたシンバル類の繊細なサウンドもクリアに耳に届いてきた。あまりのリアルさに、本当はスクリーンの裏で演奏しているのではないかと錯覚してしまうほどだった。

映像ももちろん見応えがあり、ステージ全景が映し出される場面では、スクリーン内の構成員が等身大で映っているようで、こちらも本当に目の前のステージで演奏しているかのよう。映像内の照明に合わせて、会場に設置された照明も稼働するなど、工夫も凝らされており、リアルにライヴを体感している気分が存分に味わえるものだったと思う。

ライデン湯澤殿下[聖飢魔II]
Profileはコチラ

生トーク・コーナーでは、事前に募集した信者からの質問に答えていったが、話はしばしば脱線。衣装の話や収録の裏話といった黒ミサにまつわる話をしたかと思えば、昔話に花が咲き、さらには閣下が生歌を披露したりと、5名は和気あいあいと話を進めていった。ライデン殿下も、収録の話題で「なまじやり直しができちゃうから収録は大変。生の方が楽かも」と笑わせ、一方、「たまにストレスなく楽しく演奏できることがあって、そういうときは童心に帰ったようにドラムが叩けている」と、良いライヴができたときの心境も聞かせてくれた。さらに興味深かったのは、ライデン殿下の加入秘話。オーディションのとき、彼がスネアを一発叩いただけで、その場の全員が、彼の合格を確信したのだそう。ライデン殿下も“ほぼ合格”的な話をスタッフからされたが、その後、まったく音沙汰なし。バイトが決まっていたので、「それを断っていいものなのか、すごく困った」のだとか。実際は、構成員もスタッフも合格を疑わず、連絡したつもりになっていたらしい。

心地良いサウンドに酔いしれる中、黒ミサは大団円となった。生で彼らの演奏を体感できないのは残念ではあるが、その迫力あるサウンドと映像は体感する価値のあるものだったと思う。和やかな5名のトークも楽しく、“これはこれであり!”そんな気持ちにさせられる納得の“黒ミサ”だった。

◎Information

聖飢魔II地球デビュー35周年期間限定再集結「ヴィデオ黒ミサ&生トークツアー『特別給付悪魔』」

【スケジュール】
魔暦22(2020)年
10月11日(日)福岡 福岡サンパレスホテル&ホール
10月20日(火)東京 東京国際フォーラム ホールA
10月24日(土)千葉 松戸・森のホール21 大ホール
10月31日(土)北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru
11月7日(土)宮城 仙台サンプラザホール
11月15日(日)静岡 静岡市民文化会館 大ホール
11月19日(木)愛知 愛知県芸術劇場 大ホール
11月21日(土)石川 本多の森ホール
11月28日(土)香川 レクザムホール・大ホール(香川県県民ホール)
12月6日(日)京都 ロームシアター京都 メインホール
12月12日(土)神奈川 カルッツかわさき
12月13日(日)新潟 新潟テルサ
12月17日(木)大阪 オリックス劇場
12月19日(土)広島 広島文化学園HBGホール
12月27日(日)長野 ホクト文化ホール 大ホール

【参拝券(入場券)のご購入】
以下のURLよりお買い求めいただけます。
https://l-tike.com/seikimaii35th

¥6,660(税込/指定席)
※未就学児童入場不可
※ご入場されるお客様すべてに参拝券(入場券)必要

【諸注意・お知らせ】 ※必ずご一読ください。
https://www.seikima-ii.com/news/detail/137