16. 「シスター」 Drums:村石雅行、他

イギリスのトラッドに似た雰囲気のイントロにつながる、マーチング・スネアによるソロ・プレイ。この部分は実際には別録りで、最後のフィルからメインのドラムに切り替わる形。イントロに“意味”を持たせるリズム・アレンジである。

17. 「Why I’m Me」 Drums:金子ノブアキ

ハイ・ピッチでアタック感の強いスネア・サウンドが印象的な、ハイ・スピードのイントロ・フレージング。冒頭の16分での絡め方が特徴的で、イントロ・フレーズのインパクトは、そのサウンドによっても左右されるというのが再認識させられる1曲。

18. 「グルーヴ・オブ・ライフ」 Drums:神保 彰

譜例だけ見るとどんな曲の始まりかと思わせるようなイントロ・フレーズ。これは神保 彰の軽快なフュージョン曲の始まりで、曲中のリズムは比較的定番なものだ。そんな中で、このフレーズはキメにつながるものなので多少遊びがあった方が面白いと考えたのかもしれない。このクローズ・リム・ショットとのコンビネーションによる連打は適度なインパクトを生むのに成功していて 、ピックアップのアイディアを示唆している。

19. 「タイガー&ドラゴン」 Drums:廣石惠一

“タタッタッタタン”のきわめてシンプルなピックアップ・フィル。このフレーズは曲の随所に散りばめられたピックアップで必ず登場し、曲を通じてのアイコン的フレーズにもなっている。このような“ワン・フレーズ”手法も、曲の考え方として成立する。

20. 「美しく燃える森」 Drums:茂木欣一

バンド名そのままに、スカのリズムに乗った曲のピックアップ・フィル。このフィルに続くイントロのパートは、厳密にはまだスカにはならないが、スカの陽気なグルーヴを予感させるには十分なフレージング。最初の4分のアクセントを強調している点がポイント。