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岩瀬立飛がドラム・セットで叩く“世界のリズム” #6 – ブラジル系のリズム①
世界中のリズムを研究する名手=岩瀬立飛が、各国のリズムをモチーフとしたパターンをドラム・セットで演奏&解説した、ドラマガ2011年10月号の特集“世界のリズム”。ドラマガ Webではその一部を、演奏音源つきで地域ごとに紹介していく! 今回は、「ブラジル系のリズム」! まずは日本でも馴染み深い“ボサノヴァ”と“サンバ”のパターンを紹介していこう。
#6 ブラジル系のリズム①
ブラジル系リズム その1 – ボサノヴァ(ブラジリアン/訛りなし/アメリカン/ブラシ)
録音トラックは、訛りのないボサノヴァ・ブラジリアン→アメリカ的なボサノヴァ→ブラシ・バージョンという流れ。
ここでブラジル音楽の特徴を挙げておくと、まず、すべて“サンバ”です。これはリズムが何であれ、訛り方が同じということで、4つの16分音符のうち最初の2つがハネて後の2つがハネません。そしてクラーベという縛りが存在しません。ずっとパルス(イン2)に入っているだけなので、いきなり1拍追加とかしても平気。最後に即興性。あるブラジル人ミュージシャンが「パターンでボサノヴァをやったら、ジョビンがお前を殺しにくる」と言っていました。
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ブラジル系リズム その2 – サンバ(マルシャ・フレヴォ)
ボサノヴァの続きになりますが、賑やかに演奏した場合は“サンバ”と呼ばれ、大人しく演奏した場合に“ボサノヴァ”と呼ばれます。ここで紹介するマルシャ・フレヴォのリズムでは、スネア・ドラムが中心となるので、賑やかな“サンバ”ということになります。
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ブラジル系リズム その3 – サンバ(スルド・バトゥカーダ)
録音を聴くと詰まった感じのフロア・タムの音が出てくると思いますが、これは右手のスティックでヘッドを押さえ、ミュートしています。ミュートのかけ方は、スティックの先で軽くなでる(微妙に触れながら横にずらす)ように、ヘッドに触れれば、効果的にミュートがかかります。手を握り締めてヘッドを強く押す必要はありません。そんなことをしたらすぐに疲れてしまいます。もうお気づきの方もいるかもしれませんが、サンバではサンバ・キックより4分打ちの方が多いです。逆にボサノヴァは、ほとんどサンバ・キックを使います。また、カーニバルの感じを出すには、かなり上半身をレイド・バックさせること。左手の3連符は特にタメています。
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Ex-3〜6までまとめて聴いてみよう!
岩瀬立飛がドラム・セットで叩く“世界のリズム” – BACK NUMBER
■#1:キューバ系のリズム①
■#2:キューバ系のリズム②
■#3:キューバ系のリズム③
■#4:キューバ系のリズム④
■#5:カリプソ系のリズム⑤
◎Profile
岩瀬立飛(Tappi Iwase):愛知県出身。14歳でドラムを始め、日野元彦、坂田 稔に師事。高校では吹奏楽部でパーカッションを担当。その後、1988年に渡米。ピーター・アースキンやデヴィッド・ガリバルディに教えを受けながら、現地でライヴ、レコーディング活動を展開。帰国後、現在に至るまで自身のバンドである。Nervioや宴での活動の他、エリック宮城バンドをはじめ、さまざまなセッションで活躍中。
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