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    数々のヒット曲を支えたスリー・ドッグ・ナイトのドラマー、フロイド・スニード急逝【R.I.P.】

    • Photo:Russell Mant/Getty Images

    「Joy To The World」、「Mama Told Me」などのヒット曲を世に送り出し、60年代末から70年代中盤にかけて一斉を風靡した7人組グループ、スリー・ドッグ・ナイト。その黄金期を支えたドラマー、フロイド・スニードが去る1月27日にこの世を去った。享年80歳。

    フロイド・スニードは1942年生まれ。カナダ出身。10代からドラムを始め、姉の婚約者でコメディアンとして人気を博したトミー・チョンのバンドに加入したことをきっかけに、ミュージシャンとしてのキャリアを本格的にスタートさせ、バンクーバーを中心に活動を展開。

    1966年には自身のバンド、Heatwaveを結成。拠点をロサンゼルスに移し、クラブを中心に演奏活動を行っていたという。その後、ベーシストのジョー・シャーミーと出会い、彼を通じて1968年にスリー・ドッグ・ナイトに参加。

    ダニー・ハットン、チャック・ネグロン、コリー・ウェルズのトリプル・ヴォーカルを前面に押し出したグループは話題を集め、68年11月に「Nobody」でレコード・デビュー。翌年にリリースした『Three Dog Night“One”』がスマッシュ・ヒットを記録。「Mama Told Me」(70年発表)、「Joy To The World」(71年発表)、「Black and White」(72年発表)は全米チャート1位を獲得するなど、世界的なグループへと駆け上った。

    スリー・ドッグ・ナイトは日本でも高い人気を誇り、72年に初来日。フロントで歌う3人のバックで、アクリル製のツーバス・キットをパワフルに叩くフロイドの姿が記憶に残っている人も多いことだろう。

    そんな人気絶頂の中、フロイドは1974年にスリー・ドッグ・ナイトを脱退。ジョー・シャーミー、ボビー・キンボールらと共に新グループ、SS Foolsを結成し、76年にはデビューも果たした。また、セッション・ドラマーとしてもオハイオ・プレイヤーズのツアー・サポートや、リトル・フィートのギタリストであったローウェル・ジョージ、アメリカからジャマイカへと移住した歌手で俳優のジョニー・ナッシュらのレコーディングにも参加している。

    NAMM Showでインタビューに答える2016年のフロイド

    スリー・ドッグ・ナイトは77年に解散するも、81年に再結成し、フロイドも参加。1984年に再び脱退するまでメンバーとして活躍。そして1995年からスリー・ドッグ・ナイトのヴォーカルであったチャック・ネグロンと活動を共にし、さらに画家としても活躍。晩年は地元の教会でドラムの演奏を楽しんでいたとも言われている。

    心よりご冥福をお祈りいたします。