プランのご案内

UP

12″×7″の小口径スネア=Mod BubingaがTAMA S.L.P.シリーズに登場|博士 山本拓矢が試した【2025年4月号】のNEW PRODUCTS

個性的豊かなラインナップが揃うTAMAのS.L.P.シリーズに、12″×7″の小口径スネア=Mod Bubinga(LBU127-SBG)が登場。比較的薄めに成型された6mm厚のブビンガ材をシェルに採用し、深さを7“に設定することで、小口径ながらもファットなシェルの響きを獲得。打面側と裏側で厚さが異なるこだわりのSound Arcフープを装備しており、打面側のフープは2.3mmと厚めで、これによりハイ・ピッチにチューニングした際にもアタック感が損なわれない仕様となっている。

さらに、このMod Bubingaをベースに、フィニッシュと打面ヘッドをカスタマイズした2種類のアーティスト・モデルも限定発売された。

メタリックなギャラクティック・パープル・フィニッシュが施されたクレイ・アエスクリマン[ポリフィア]のシグネチャー・モデル(LBU127C-GPP)は、タイトなサウンドを目指してEVANS Genera HD Dryヘッドを採用。 倍音をコントロールする裏面のリングとベント・ホールを備えた2plyヘッドで、サステインが短く暗めのサウンドが特徴となっている。

▲Philo Tsoungui(The Mars Volta) Model/LBU127P-ETQ(12″×7″) ¥58,300

マーズ・ヴォルタなどのサポートで知られるフィロ・ツォングイのモデル(LBU127P-ETQ)は、鮮やかなエレクトロ・ターコイズ・フィニッシュが特徴。 打面ヘッドには、リング・ミュートを内蔵したEVANS Genera Dryを採用し、ハイ・ピッチではタイトで抜けの良いサウンド、ロー・ピッチではファットな低域と十分な音量感を両立。

両モデルとも、歯切れの良いバズ音が特徴のStarclassic Snappy Snare(20本線/カーボン・スティール・コイル製)を採用。 ストレイナーには、レバーを水平方向に回転させてON/OFFを行う機構を採用することで、スナッピーのテンションが演奏中に緩んだり、不意にスイッチがOFFになってしまうといったトラブルを防止できるのもポイントの1つ。

小口径ながらレンジの懐が広く
ヘッド別のサウンド比較もポイント

音楽と同様に、楽器にもトレンドが存在します。それぞれの周期が重なることもあれば、異なるタイミングでリバイバルし、新たな使われ方で脚光を浴びることもあります。

口径12″のスネアと言えば、深さ7″または4″が代表的でしょうか。薄めのブビンガ・シェル、上下セパレートの小ぶりな12ラグ、トップ2.3mm /ボトム1.6mm というフープの組み合わせ合わせは、やや軽めの仕上がりです。これまでに登場した12″× 7″の楽器を振り返ってみても、独自性があります。

それぞれの要素が絶妙に機能し合っており、小口径らしくハイ・ピッチにすると、明快でユニークな音色と程良い音ヌケが楽しめる一方、6ホールという少なめのボルト数のおかげで、ロー・ピッチにも余裕があり、アイディア次第でさまざまな使い方ができそうです。また、3つのモデルごとに異なるヘッドが装着されているのもポイントです。店頭で実物を比較できる可能性がある他、動画などでもその違いを確認できるため、カスタムする際の参考にもなり、運用のイメージを持ちやすくなっています。

▲TAMA S.L.P. Mod Bubinga/LBU127-SBG
Clay Aeschliman (Polyphia) Model/LBU127C-GPP
▲Philo Tsoungui(The Mars Volta) Model/LBU127P-ETQ