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    春ドラマ×ドラマー|4月期のドラマ主題歌を“ドラム視点”で紐解く

    • Text:Atsuki Sano
    • Image:AI generaed

    TVドラマは物語や俳優陣だけでなく、“主題歌”も作品世界を決定づける大きな要素だ。そして、その楽曲の空気感や熱量を支えているドラマーたちの存在も大きく関わってくる。本記事では、注目のドラマの主題歌を“ドラマー視点”でピックアップ。ビートやグルーヴに耳を傾けながら、春ドラマをより深く味わってみよう!

    NHK連続テレビ小説『風、薫る』

    Mrs. GREEN APPLE「風と町」
    Drums:河村吉宏

    明治期を舞台に、看護師たちの成長と葛藤を描くNHK連続テレビ小説『風、薫る』。主題歌「風と町」は、Mrs. GREEN APPLEらしい多幸感と繊細さが同居したナンバーで、朝ドラらしい“日々に寄り添う温度感”を持った一曲だ。ドラムを担う河村吉宏は、現在開催中のスタジアム・ツアーのサポートも務めるなど、近年のミセス作品に欠かせない存在。派手に叩きすぎず、それでいて曲をしっかり前進させるグルーヴ感が魅力で、本楽曲でも柔らかなハイハット・ワークやゴースト・ノートが、心地良い躍動感を生み出している。サビでシンバルが広がる瞬間の開放感にも注目したい。

    月10『銀河の一票』

    浜野謙太&後藤真希「おーへい」
    Drums:石若 駿

    政治と市民の距離感をコミカルかつシリアスに描く『銀河の一票』。浜野謙太&後藤真希と俳優陣による主題歌は、軽快なファンクチューンで、独特の脱力感と高揚感が同居する仕上がりとなっている。ドラムは石若 駿。現代ジャズからポップスまで自在に横断する彼らしく、単純な“4つ打ち”に終わらない立体的なグルーヴが印象的だ。ハイハットの細かなニュアンスや、少しレイドバックしたビート感が楽曲に独特の浮遊感を与えており、“踊れるのに一筋縄ではいかない”石若らしいプレイが楽しめる。

    火9『リボーン〜最後のヒーロー〜』

    宮本浩次「I love 人生!」
    Drums:玉田豊夢

    再起をかける主人公の生き様を描く『リボーン〜最後のヒーロー〜』。宮本浩次による主題歌「I love 人生!」は、剥き出しの感情と人生賛歌が同居したストレートなロックナンバーとなっている。ドラムを務めるのは宮本の歌を支えてきた玉田豊夢。本楽曲でも、スローなビートの中に急激なアクセル感のある連打を絡めたドラミングが宮本のヴォーカルと絶妙に噛み合っており、テクニカルさより“感情の熱量”あるプレイが光る。サビへ向かう高揚感の生み出し方は特に必聴だ。

    水10『月夜行路 ―答えは名作の中に―』

    緑黄色社会「章」
    Drums:城戸紘志

    文学作品をモチーフに、人々の人生模様を描く『月夜行路 ―答えは名作の中に―』。緑黄色社会の主題歌「章」は、繊細さと力強さを兼ね備えたドラマチックなナンバーで、長屋晴子の歌声が物語世界を鮮やかに彩る。ドラムの城戸紘志は、リョクシャカ・サウンドの推進力を担う存在。手数がありつつも細かなゴースト・ノートやしなやかなビートで展開の多いアレンジを自然につないでいく。本楽曲でも、Aメロでは空気感を丁寧に支えつつ、サビで一気に視界を広げるようなシンバル・ワークが印象的だ。

    金曜ドラマ『刑事、ふりだしに戻る』

    DISH//「ヒーロー」
    Drums:泉 大智

    挫折した刑事が再び現場へ戻り、自らの正義を問い直していく『刑事、ふりだしに戻る』。DISH//の主題歌「ヒーロー」は、“迷いながらも前へ進む人”へ寄り添うようなエモーショナルなロックナンバーだ。泉 大智のドラミングは力強さだけでなく、楽曲全体を俯瞰したダイナミクス設計に優れており、本楽曲でも抜くところは抜くアプローチが際立つ。サビで熱量を解放しながらも、歌を邪魔しない絶妙なバランス感覚は見事の一言だ。

    日曜劇場『ギフト』

    Official髭男dism「スターダスト」
    Drums:松浦匡希

    “人生の再出発”をテーマに描く日曜劇場『ギフト』。Official髭男dismの「スターダスト」は、切なさと希望が交差するスケール感のあるミドルナンバーで、ヒゲダンらしい緻密なアンサンブルが光る。ドラムを務める松浦匡希は、細かなハイハットコントロールや繊細なアクセントによって、楽曲全体に豊かな表情を与えている。何気なく聴くとシンプルだが、ドラムを追うとその情報量の多さに驚く。特にラスサビ前のタムによるビルドアップは必聴。