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    【Archive Report】Pearl Drums 60th Anniversary SUPER LIVE 5-DAYS〜Round 4 “Masters”〜

    • Photo:Yasuhiko Roppongi

    パールが創業60周年を迎えた2006年、5月26日に川崎クラブチッタで繰り広げられた「OPENING JAM」を皮切りに、5月30日~6月4日に渡って5日連続となる「SUPER LiVE at SHIBUYA-AX」が行われた。現在、その貴重な映像が連日に渡って公開されているが、ここではパールを代表するドラマーが集結した6月3日の“Round 4”について、当時の誌面を飾ったアーカイヴ・ライヴ・レポートを掲載する!

    “PEARL GIANTS”と銘打たれた4日目、パール60周年を長年支えてきた功労者であり、パール・ドラマーを代表する“達人”が一堂に会した。

    木村万作(PRISM)

    トップ・パッターはPRISM。まず、構築された変拍子をスイスイと泳いでいく木村万作のドラミングに目と耳を奪われる。が、和田アキラの流麗でメロディアスなギター、万作のソリッドなグルーヴ、岡田治郎の自由度の高いベース、この三者が織り込まれ一体となったサウンドは、それが変拍子に聴こえないほど自然で音楽的なのだ。そう、この日の全体のキーワードは“音楽的”だ。

    東原力哉(NANIWA EXP)

    続いて登場したのは、関西フュージョンの猛者、NANIWA EXP。登場するなり、東原力哉が大きな手拍子で観客を煽る、煽る。ドラム・セットに座っても、ド派手なパフォーマンスで魅せる、魅せる! NANIWAならではの豪快さ!……だが、繊細……力哉のシンバル1音の綺麗さといったらない。堰を切った観客から、大きな拍手が贈られた。

    森山威男(森山威男QUINTET)

    次なる登場は、森山威男によるクインテットだ。田中信正(p)や音川英二(sax)などの強者を従え、森山が縦横無尽に叩きまくる。この日は、繊細さ以上に、雷鳴のごとく激しいプレイが非常に印象に残った。演奏終了と共に、会場から溢れんばかりの大拍手が巻き起こる。そしてついに“PEARL GIANTS Super Jam”が幕を切った。

    つのだ☆ひろ
    村上“ポンタ”秀一

    司会進行をも務めるつのだ☆ひろが、まず自身のセットにつき、グルーヴィなリズム&ヴォーカルで会場を沸かせると、途中で村上“ポンタ”秀一を呼び込み、バトンを渡す。静かに奏で始めるポンタ。と思いきや、突然、閃光のような轟きが走る。いかにもポンタらしいソロだ。そして、ついに長年の夢が実現。つのだ&ポンタによる「メリー・ジェーン」だ。演奏後には感極まってポンタが涙するシーンも。その後は、森山、力哉も入り乱れた大セッション大会で、賑やかに幕を下ろした。GIANTS達の“一挙手一投足そのものが音楽的”を再認識したライヴだった。

    ※本記事は2006年8月号掲載の記事を転載したものとなります。