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【Rest In Peace】チック・コリア追悼 スティーヴ・ガッドと共に残した名演の歴史
- Score & Text:Michiaki Suganuma
- © Jordin Pinkus / Chick Corea Production
② アコースティック主体のコンボ作品
1970年代後半、チックは豪華なメンバーを迎えた一連のコンセプト・アルバムを制作する一方で、アコースティックなコンボによるジャズ寄りの作品も発表。『The Leprechaun』で共演したメンバーを再集結させた『Friends』とマイケル・ブレッカーをフィーチャーした『Three Quartets』にスティーヴが起用され、その後のアコースティック・ジャズ/フュージョンに多大な影響を与えた
「The One Step」で繰り広げられる
4ビートとシャッフルを混ぜた独自のグルーヴ
Ex-6は『Friends』収録の「The One Step」における特徴的なジャズ・プレイで、左足のハイハットでウラをキープするフュージョンならではのアプローチ。4ビートとシャッフルを混ぜたようなグルーヴ感がポイント。
オープン・ハンドによる「Sicily」のサンバ・パターン
Ex-7も同作より「Sicily」のテーマ部分におけるサンバ・パターン。リバース・パラディドルを使ったオープン・ハンドによるソリッドなグルーヴで、エポック・メイキングなアプローチだ。
次世代に大きな影響を与えた
「Cappucino」のジャズ・ドラミング
Ex-8は「Cappucino」でのスティーヴらしい超メカニカルなジャズ・プレイで、そのスピード感を示すために6連で表示。左足ハイハットを絡めたコンビネーションは、次世代に大きな影響を与えた。
「Quartet No. 2-Part II」で炸裂する
ガッド印のカウンター・アクセント
Ex-9は『Three〜』より「Quartet No. 2-Part II」でのインタープレイの一部。16分で記しているが速い4ビートのプレイで、あたかも16ビートで叩いているようなカウンター・アクセントの入れ方はまさにガッド印!
本記事は2017年9月号掲載の記事を転載したものです
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