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人と楽器 – 堀 正輝

  • Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine Photo:Taichi Nishimaki

ドラマーへ機材へのこだわりを掘り下げる人気企画、「人と楽器」。リニューアル第二弾としてフィーチャーするのは米津玄師、ちゃんみな、DAOKOなど、さまざまなアーティストから引っ張りダコのドラマー、堀 正輝。ここではその知られざるルーツと共に、米津の全国ツアーでも使用したカノウプス の最新セットを紹介! 本誌の記事からさらに加筆を加えたWebオリジナルの内容です!!

ドラムを始めたきっかけ

ドラムを始めたのは中学3年の後半頃ですね。同級生とバンド組もうという話になって、空いていたのがドラムだったという、よくあるパターンで(笑)。特別ドラムに興味があったわけではないんですけど、当時JUDY AND MARYが流行っていて、音楽をやっていればいつか会えるのかなっていうくらいの感じで始めました(笑)。

ただ凝り性なので、ドラムをやると決めた瞬間から習いに行くことを決めて、街で教えている先生のところに週1で通うようになって。周りにいたギターやベースの友達が結構うまくて、できない自分が悔しくて、早く追いつきたくてひたすら練習していましたね。ただの負けず嫌いなんですけど、でもそのときに基礎をしっかり教えてもらったことが良かったなと思います。大人になって思うのは、基礎がすべてということで、そのときにやっていた基礎が今の僕の土台になっていると思います。

現在の愛器=カノウプス+ジルジャン+ローランド

カノウプスは縁があって使わせてもらうことになったんですけど、最初に機材をいくつか見せてもらったときに、こっちのリクエストに対して、いろいろと提案してくれたんです。僕の場合、打ち込みのある現場だけじゃなく、ロック系の現場もあれば、歌ものの現場もあって、それぞれ頭を切り替えて音作りを考えていくんですけど、そういういろんなジャンルに対応していく上で、この機材がいいんじゃないかって提案してくれたり、わがままも聞いてもらったり、いろいろ支えてもらっています。

シンバルはジルジャンです。ポップスやロックなどで抜群なのは当たり前ですが、個人的には打ち込み系のビートと並列で演奏する場合の、トラックとの混ざりが一番気にしてしまう部分なんですね。ジルジャンはそこがすごく良いと思いますし、ラインナップが幅広いので、シチュエーションにあったシンバルをチョイスしていけるのもありがたいです。

今回撮影してもらった黒いバーチは、コロナの影響で、途中で中止になってしまった米津君のツアーで使っていたセッティングです。音はボムッとしている印象で、太いですね。強いビートにも合います。ヘッドもいろいろ試したんですけど、今使ってるレモのカラートーンとの相性がすごく良くて、PAさんからも“全然違うね”って言われました。キック・パッドが2つあるのは、手は生で、足は打ち込みの音なんだけど、サビでキックが生に切り替わるというアレンジの曲があって、そのためにペダルの横にキック・パッドが必要だったことと、丸々1曲SPDっていう曲があって、左側にキック・パッドがないと演奏できないっていう、単純に物理的な問題です(笑)。個人的には生ドラムと電子楽器を分けて考えたくなくて、ハイブリッドっていう言い方もあんまりピンと来ないんですよね。

【CANOPUS Birch Kit】

▼インタビュー本編 & 堀の愛器はドラム・マガジンの誌面をチェック!

リズム&ドラム・マガジン2020年10月号

本編となるリズム&ドラム・マガジン20年10月号では、堀が所有している4台のドラム・キットと、12台のスネア・ドラムを6ページに渡って詳しく紹介! アコースティック・ドラムと電子楽器の融合に関する独自の方法論や、名曲「Lemon」のレコーディングにまつわるスネアのエピソードなど、必見の内容です! 永久保存版の1冊です!!!