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Report – 【360° Panorama Drum Performance 2020】(伊地知 潔[ASIAN KUNG-FU GENERATION])

  • ※写真は前回(2019年)開催時の様子

リムのかかり具合いやハイハットのニュアンスまで
伊地知のドラムを隅々まで堪能できる配信+有観客パフォーマンス

ASIAN KUNG-FU GENERATIONの伊地知 潔によるスペシャル・ドラム・パフォーマンス、360° Panorama Drum Performance 2020が今年も開催。これは昨年行われたイベントの第二弾で、今回は新型コロナウィルスの影響を鑑み、配信をメインとしつつ、会場にも安全基準内の観客を入れて行われた。ここでは9月25日(金)の大阪GANZ toi,toi,toiでの模様をお届けしよう。

イベントが始まるとさっそく伊地知が登場……とはいかず、流れてきたのは某恋愛リアリティ婚活サバイバル番組風のオープニング映像。ドラマーとしてのルーツを交えながらも、船を乗りこなしたり、畑仕事に励む姿、料理をするシーンなどでいきなり笑いを誘った。これは伊地知が船舶の免許を持っていたことで、制作のディレクターと盛り上がり、バチ○ラー風の映像を撮ることになったとのこと。

ステージに上がった伊地知はまず「振動覚」、「リライト」を披露。イベントの幕開けを飾った。今回は事前にSNSなどでアナウンスされていた通り、2016年にリリースされた再録版の『ソルファ』の中から、リアルタイムでリクエストを受けつけ演奏していくという、配信での参加者にもうれしいスタイルで進行した。

途中、トーク・セクションも用意され、リクエストはもちろん、質問などもリアルタイムで募集。再録アルバムからのセットリストということで、「オリジナル版から残した部分、変えた部分はどのように決めていったのか」という問いかけには、「当時難しいことをしようとして演奏していた部分などは極力シンプルにしようと思った」としつつ、「とは言えいい曲ばかりで、変えたくないフレーズの中には再現しようとしても難しいものもあった」とも。

そして今回のドラマー的トピックの1つは、キットの新調だろう。パールが今年発売を開始したMasters Maple Gumを、本イベントのために導入したそうだ。彼のシンボル・カラーであるブルー・スパークルのカバリングもかなりお気に入りの様子だった。

写真は前回(2019年)開催時の様子

リクエストもその後4曲を演奏し、最後はライヴでもラストを飾ることが多い「海岸通り」でクライマックス。前面、俯瞰、手元、足元など、あらゆる角度からドラミングを確認できるのはもちろん、リムのかかり具合いやハイハットのニュアンスまで、隅々まで彼のプレイを堪能できるイベントだった。何より、マイナスワン音源に合わせているにも関わらず、まるでフルメンバーでのライヴを見ているかのような、息遣いまでも感じられそうなほどのシンクロ具合いは、ASIAN KUNG-FU GENERATIONとしてのバンド人生を体現したかのような素晴らしいパフォーマンスだった。

そして何とこの日は伊地知の43歳の誕生日! 会場にはバースデー・ケーキが用意され、ベースの山田貴洋からの手紙も届いていた。その山田がゲスト出演する第2回目が10月1日(木)、東京・新代田FEVERで開催される。大阪公演とはまた違ったメニューを予定しているということで、期待が高まる。配信チケットはまだ購入可能なので、興味のある方はぜひチェックしてほしい。詳細はこちら↓

◎Information

2020年10月1日(木)20:00 start
伊地知 潔 360° Panorama Drum Performance 2020
Special Guest:山田貴洋

<ライブ生配信チケット>
¥2500 (+1drink) アーカイブ24時間
https://eplus.jp/kiyoshiakg-tokyo/
【販売期間】2020年9月12日(土)12:00~2020年10月2日(金)18:00
【ライブ配信 視聴可能期間】2020年10月1日(木)20:00〜ライブ終了まで
【アーカイブ配信 視聴可能期間】ライブ終了~2020年10月2日(金)20:00