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【Archive Interview】祝・パンテラ来日! ヴィニー・ポールに代わって超重低音を支えるチャーリー・ベナンテのルーツ!!

  • Photo:Mediosy Media/Getty Images

本日幕張メッセで行われるLOUD PARKでヘッド・ライナーを務めるパンテラ。亡くなったヴィニー ・ポールに代わってドラムをプレイしているのが、チャーリー・ベナンテ。重鎮ヘヴィ・メタル・バンド=アンスラックスのメンバーで、シーンの頂点に君臨する凄腕ドラマーだ。言わずと知れた存在ではあるが、そのルーツをあらためて振り返るべく、93年に発売されたドラマガNo.52に掲載された彼のインタビューの一部を抜粋してお届けしよう!

ツーバスは必要なリズムと呼応させるか
エフェクトの一部として使うに留めている

●ドラムを始めた頃、どんなドラマーを聴いて育ちましたか?
チャーリー
 4歳のときリンゴ・スターが大好きだった。叩いている姿がとにかくカッコ良くて憧れていたんだ。その後はキース・ムーン、ニール・パート、テリー・ボジオ、スティーヴ・スミスといったドラマーを聴くようになったよ。

●ジャズ系では?
チャーリー
 スティーヴ・スミスはジャズっぽいのをやるとすごいよね。あとはヴィニー・カリウタ、スティーヴ・ガッドとか。どんなタイプのドラマーでも好きなんだ。好き嫌いだけで判断するのは間違いだと思うね。みんなそれぞれ何かの特徴があるはずだから。なるべくオープンな気持ちで、いろんなドラマーを聴くべきだよ。

●小さい頃、ルーディメンツを意識したり?
チャーリー
 うんと小さい頃、ドラムのレッスンに通っていたけど、練習が退屈であまり真剣にやらなかったんだ。今じゃ後悔しているよ。

●今からでも遅くありませんよ。
チャーリー
 わかっているよ(笑)。

●ツーバスはいつ頃から?
チャーリー
 1983年から。

●アンスラックスの活動が始まった頃からですね?
チャーリー
 そうだね。というのも、当時ジューダス・プリースト『Sin After Sin』のサイモン・フィリップスのドラミングを聴いて、ツーバスで叩きたくなったんだ。あとはUKのテリー・ボジオにも触発されてね。それで練習し始めたんだけど、その後は自然に身についた感じだね。

●バスドラは左右のチューニングを変えているんですか?
チャーリー
 左側の方が少し高めになっているんだ。ツーバスをセットしていると、なぜか左の方がよく鳴るんだよ。バスドラを左右入れ替えても、左の方が良い音がするんだ(笑)。

●ツーバスを速くプレイするには相当体力が必要だと思いますが、何かコツはあるんですか?
チャーリー
 ライヴの前は必ずウォーム・アップをするようにしているよ。身体が温まる前にステージに上がったら、調子が出てきた頃にはもう最後の曲だなんてことになるから(笑)。実際ライヴの最後あたりでその日のベスト・プレイができることが多い。今回はオープニングの「Potters Field」のドラミングが気に入ってるんだけど、これがエンディングの曲だったらもっとうまくプレイできるだろうね。ツーバスとギター・リフのユニゾンがけっこう大変なんだ。だから十分ウォーム・アップする必要がある。

東海岸で活躍しているドン・ファミュラーロというドラマーがいるんだけど、彼に簡単な足の鍛錬方法を教わったんだ。カカトをつけたままペダルを踏んでいると、段々足が痛くなってくるんだけど、続けると良いウォーム・アップになるんだ。

●ドラムの椅子の高さはどれくらいにセットしているんですか?
チャーリー
 かなり低くセットしているよ。膝が少し上がるくらいかな。あとは状況に合わせてカカトをつけたり上げたりしてプレイしている。わりとゆっくりしたテンポの曲ならば、カカトをつけたままにしているし、速い連打のときは上げている。その方がパワーが出るからね。

●ツーバスのフレーズを叩くとき、どっちの足が先になりますか?
チャーリー
 右利きだから、リズムでもフィルでも右から叩き始めることが多いよ。

●ツーバスで最も注意している点は?
チャーリー
 オーバー・プレイしないことだね。「Burst」などはテンポが速いんだけど、やり過ぎないようにしている。必要とされるリズムと呼応させるか、あるいは時折エフェクトの一部として使うにとどめているんだ。

●ベースよりギターのリフ中心に合わせているんですか?
チャーリー
 そう。僕は常にギターを聴いているんだ。