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Report – “慈愚挫愚 5周年記念禊 〜ハキュナマタタ〜”関東編をレポート!(影丸[-真天地開闢集団-ジグザグ])

  • Text:Rhythm & Drums Magazine

ハードでも歌モノでも
鮮やかに叩き切る確かなテクニックを兼ね備えた
エンタメ力溢れるドラム・パフォーマンス

“悪霊を打ち払い、愚かな者に手を差し伸べる”をコンセプトに活動するミステリアスなVロック・バンド、-真天地開闢集団-ジグザグ。去る6月5日(土)、“慈愚挫愚 5周年記念禊 〜ハキュナマタタ〜”の関東編がみなとみらいのKT Zepp Yokohamaにて開催された。待ちに待った約1年半ぶりの禊(ライヴ)には、多くの参拝者(観客)が駆けつけた。

開演直前、感染対策についての案内が放送されるが、何と命様(g、vo)自らアナウンス! 思いがけない形での登場に会場はどよめくも、慣れない堅苦しいそのアナウンスが笑いを誘う。間もなく開幕すると、「あっぱれ珍道中」のイントロが流れ出し、恒例の“歌舞伎節”の踊りを……と思いきや演奏は一旦中断。「あかんわこれ、思ってたんと景色が違った(笑)。さっきジャンプしたらあかんとか厳しく言いすぎたけれども……動くなって言ってるわけじゃないからね?」と命様が予定外のMCを始め、参拝者が十分に楽しめるようにあらためて振りつけをおさらい。「頼むで! せっかく会えたんだから、この気持ちを爆発させようや!」と仕切り直し、暗転させライヴの開演から再スタート。ジグザグらしい奇想天外な展開に思わず笑い声が漏れていた。その後も「コノハ」や「ニイハオ・ワンタンメン」をファンが待望する楽曲を次々と披露し、ライヴは序盤戦から一気に盛り上がりを見せていく。

今回のライヴで編集部が特に注目したのは、初お披露目となった影丸(d)の3バスにグレードアップされたドラム・セット! 「其れでも花よ、咲け。」などで、その多点セットを駆使した怒涛のタム回しやシンバル・ワーク、そして重心の低い足技など、そのドラミングは迫力満点。一方、命様のハイトーン・ヴォイスが冴え渡る「さくら さくら」や、エモーショナルに歌いあげる「忘却の彼方」などの歌モノでは、耳心地の良い繊細なプレイを展開。多彩な楽曲を鮮やかに叩き切る影丸の姿に、あらためてドラマーとしての高いスキルを感じてしまう。

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「拙者忍者、猫忍者。」で振りつけをレクチャーする影丸!?
豪快なロング・ドラム・ソロも披露!