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Report – 【FREDERHYTHM ARENA 2021~ぼくらのASOVIVA~】(高橋 武[フレデリック])

  • 撮影:渡邉一生、森 好弘

メイン・ステージに戻ると、高橋のドラム・ソロから始まったのは「まちがいさがしの国」。さまざまなビート・パターンをパワフルに潔く叩ききる、高橋らしさが存分に現れたパフォーマンスだった。後半戦に突入したセットリストは「TOGENKYO」、「オンリーワンダー」など、ヴォーカル&ギターの三原健司がエモーショナルに歌い上げるロック・ナンバーで一気にエンジン全開。ラストに「されどBGM」を演奏し、熱狂した会場をあとにした。

撮影:渡邉一生

アンコールではシンガロングが印象的な新曲「サーチライトランナー」とバンドの代表曲「オドループ」を披露。これで終わりかと思いきや、エンディング・ムービーで登場した子供達(日本武道館公演の記念グッズをPRするASOVI KIDS)がゲーム画面で“つよくてニューゲーム”を選択。再びメンバーがステージに現れ、「思い出にされるくらいなら二度とあなたに歌わないよ」という歌詞で、この日の思い出に浸っている観客をドキッとさせる新曲「名悪役」が演奏された。

撮影:森 好弘

この日本武道館公演は、高橋が以前のインタビューで

「アコースティックだと楽器での会話の量はより増え、フルバンドのグルーヴが一段と良くなっていることも多い。(EP「AOVIVA」は)宅録で作った作品なので、一緒に合わせたらどうなるのか、それぞれが知らない状態でいきなり合わせるわけで、そのときの感動は、見てくれる人にもきっと伝わるものだと思う」

と語っていたことをまさに体感することができたライヴだったと思う。データでやりとりして完成した作品が、生ドラムの豊かな響きと、アコースティック・ライヴでより強固になったバンドのグルーヴにより、いっそう華やかで温かな印象を与えていたのではないか。

コロナ禍でもさらに進化を続けるフレデリックを今後も注目していきたい。

撮影:森 好弘

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