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Column – アプリで変わるドラム・ライフ Gadget for Drummers ♯1

  • Text:Makito Yamamura Photo:milindri(iStock) Illustration:PCH-Vector(iStock)

みなさんこんにちは。以前からドラム・マガジンもネット上で読めていましたが、いよいよ本格的にWEBメディアへ。私は紙の媒体への思い入れも深い世代ではありますが、動画配信や各種検索、SNSとの連携などの恩恵もひしひしと感じる昨今です。このコーナーはデジタル・ガジェットを使ったドラム・ライフの向上を目指していきたいと思います。よろしくお願いいたします!

Vol.01 ドラマー“必須”のメトロノーム・アプリ!

“苦労は買ってでもしろ”と昔の人は言ったものですが、今、敢えて“ツールと楽器は買ってでも試すべし”と言ってしまいましょう! アプリは無料のものも多いですから。まずはそのあたりからでも。

記念すべき第一回は、メトロノーム&クリック・ツールを取り上げます。アプリとしても古くからありましたし、BPM表示と音が鳴るという意味では基本シンプルなものながら、操作性、ルックス、拍子やサウンドの設定、ガイドとなる音符の設定など、使い勝手もさまざまです。

私が今まで使ってきた中でオススメを紹介するとすれば以下です。“Tempo”はシンプルながら細かい設定やオプションもあり、もう何年も使っていてトラブル・フリー。

Tempo Apple Android

そして“Pro Metronome”は時々細かなことをしたくなると使います。定番機能、使いやすさ、そして何より“アプリの開発が続いている/新しい機種やOSで動く”のもアプリの場合、重要なポイントですね。

Pro Metronome Apple Android

注目のメトロノーム・アプリ

Metronome+/Dynamic App Design LLC(無料:App内課金あり)

まずは、マニアックになりすぎないところでこの“Metronome+”アプリから。これはテンポに合わせて左右に揺れる表示がメインで、視覚的にシンプルなデザイン。演奏中だと画面を眺めることは少ないですが、1つ打ちを繰り返すような練習など、画面眺めながら視覚的にもビートの感じ方を考察できますね。

無料バージョンでも、BPM30~300、4種類のサブディヴァイズ、2/4~6/4の5種類の拍子、カラー設定など必要十分です。再生/停止のボタンはもう少し大きくても良いかなとは思いますが、鳴り始めたら操作のことは忘れて画面に集中しやすいと感じます。

Metronome+ Apple

Soundbrenner Metronome(無料:App内課金あり)

ジョン・ロビンソンも開発に関わっている、腕時計スタイルのガジェット、“Soundbrenner Pulse”開発元によるもので、アプリ単体でもかなり使えます。

Tempo20~400、拍子記号は分母1、2、4、8分子1~16まで設定でき、分母に応じたサブディヴァイズ設定の他、3連符や16分の音形も用意されています。曲という単位で設定を登録することができ、小節数や分数でのタイマー、カウント・インなどの設定も可能。ウォームアップやトレーニングの時間もしっかり設定できます。

その他、ディスプレイやカメラのフラッシュの設定も柔軟で、ステージでも有効、MIDI、Abelton LINK、フットスイッチ設定他、ドラマー以外の使用も考えられています。

Soundbrenner Metronome Apple Android

Dr.Betotte Metronome/Seishu Murakami(無料:App内課金あり)

“Dr.Betotte”は以前からあるアプリで、バージョンアップの変遷があったようですが、実機としてよく使われるドラマー用メトロノームを意識した使い勝手、サウンドになっています。

最低速BPM10~310、無料バージョンでは1/4~16/4拍子、サブディヴァイズの音符ごとのボリュームが前面に表示されていますが、機械式メトロノームの振り子アニメーション、カウント、フラッシュなども可能です。また設定した小節数毎にテンポアップ/ダウンしていく機能もあり、スティック・コントロール・トレーニングで負荷を変えていくような使い方もできます。

また代表的なビート・スタイルがプリセットされているので、ドラマー以外のプレイヤーのガイド・アプリとしても人気なのも納得です。

Dr.Betotte Metronome Apple

メトロノーム・アプリを比較検証

以上、テンポを設定して機械的に一定に鳴らしてくれるという意味では、どれも十分過ぎるほどの機能です。ただ、ごくまれに、明らかにテンポがわずかに変化してしまうようなアプリに出会ったこともあります。

また、スマホを見ていると使用中にメールや電話がかかって気が散る!なんてこともあるでしょう。こうしたアプリはマシン・パワーを必要とするものではないので、型落ちのスマホを専用にしてしまうのも良いですね。

メトロノーム・アプリ、他にもたくさんありますし、シンプルに見えて思わぬ機能が搭載されているものも多いです。自分のスマホで使えるものを試してください。活用法も広がります。

次回予告

今の音楽シーンで演奏される楽曲には複雑なアレンジも多く、変拍子や構成の切り替えなどマスター・リズム・トラックを意識したようなものも出てきています。

次回は、そうした高機能、特殊機能に対応したメトロノーム/ガイド・アプリを狙ってみます。その他、ドラマーに便利な使い方、取り上げていきますので、みなさんも良いものを見つけたら紹介してくださいね!

◎Profile
山村牧人(Makito Yamamura):ドラム・マガジンでライター・デビュー。セミナー記事や教則本出版、ドラム教室、専門学校、音大のレッスンを通して数多くのドラマーを輩出。リズム教育研究所、尚美ミュージックカレッジ、横浜ミュージックスクール非常勤講師。



◎Information
山村牧人 Twitter

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