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Archive – 宮川 剛が指南! DIYでできる“ドラム部屋” 自宅でドラムが叩きた〜い

  • Contents:Rhythm & Drums Magazine Photo:Chika Suzuki

ドラマーであれば一度は抱く、“自宅でドラム・キットを叩いてみたい”という願望。外出自粛期間中の今は特に、身近で練習環境を整えたいと思うプレイヤーも多いことだろう。しかしドラムの音と振動の大きさ、日本の住宅環境を考えると、何の対策もせずに自宅で叩くというのはなかなか難しい問題……。そこで今回は、本誌2012年6月号でお届けしたアーカイヴを再発掘! 自ら防音/防振加工を施した部屋を持つドラマーの宮川 剛と共に、予算5万円&DIYで簡単にできる防音/防振ルーム=夢の“ドラム部屋”の作り方を紹介しよう!

■はじめに

自分でドラムを叩くための部屋を作るということで、まずは“どうやって外に漏れる音を小さくするか?”ということを考えます。一般の人には、コンクリートで固めるとか、中空構造にして中に箱を作るとかは無理ですよね。

今回は5万円っていう予算もあるので、その予算内で誰でもできる最も簡単な音のエネルギーを外に漏らさない方法は、いかに音の跳ね返りを殺して増幅させないかという方法です。

少し専門的な話ですけど、音っていろいろな壁で跳ね返りが起こると、干渉してエネルギーがより大きくなることが多いんです。なので、ウレタンとか毛の長い毛布とか、音を吸収するものを張り巡らせるのがいいですね。そうして周囲を包むと音がぶつかって減衰していくんです。だから干渉波を作らないこと。

もう1つは床から伝わる振動、低い周波数の音を軽減させます。ドスドスと床に伝わるバスドラを踏む音とかの振動を、低予算で手に入るウレタンを敷くことで吸収してやります。今回はそういうコンセプトを基に計画を練ってドラム部屋を作っていきます!

宮川 剛

■事前準備

今回手がけるのは、一軒家の1階、6畳の洋室(間取り図参照)の角を利用した約180cm✖️200cmのスペースです。壁を板で作ると固定が大変なので、天井にカーテン・レールをつけて“簡単に吊るせるもので二重の壁を作る”というコンセプトで作っていきます。

使用材料

①伸縮型カーテン・レール(2連2メートル)×2 …… ¥1,998
②ヨガマット(173cm×61cm)×3 …… ¥2,670
③カーペット画鋲(16個入り)×2 …… ¥256
④マッカン(12個入り)×3 …… ¥804
⑤ボンゴピン(約55本) …… ¥452
⑥ロングボンゴピン(約35本入り)×2 …… ¥904
⑦パンチ・カーペット(200cm×180cm) …… ¥2,448
⑧電気スタンド …… ¥3,970
⑨防振ゴム・シート(94cm×1000cm) …… ¥3,180
⑩ウレタン・シート(約2700cm) …… ¥12,912

⑪テーブル・クロス(140cm×170cm) …… ¥799
⑫1級遮光カーテン(100cm×240cm)×4 …… ¥16,720


※SCランナー(⑬)、ロックタイ(⑭)は念のため購入したが、今回使用していない。

計:¥47,113

購入した材料をもとに何をどのように切れば良いか、手順などをしっかりと考える!

作業に取りかかる前に・・・

今回は良い意味でいかに手を抜くかっていう、アイディア勝負ですよね。買い出しや作業の途中でとにかく悩んだら図を書いてみたり、可能性を箇条書きにしてみて考えてみるといいと思いますよ。

今回の材料はホーム・センターで揃えられるものだし、工具類も特別なものは使いません。材料以外で必要なのは、ハサミと、3m以上のメジャー、直角定規、ペン、ドライバー、ゴミ袋です。両面テープもあると便利ですよ。あと安定の良い脚立ですね。

ドラム・スローンに乗って作業するのは、危険だから絶対やめてください。僕はそれでケガをしました……。効率や安全面を考えて、できれば1人じゃなくて数人で作業しましょう。ケガ人が出たら意味がないですからね!