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GEAR – YAMAHA DTX Series DTX920K & DTX760K feat.横山和明、山本真央樹、川口千里

  • Photo:Takashi Yashima Video:Daisuke Ito

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、外出自粛が続き、自宅で過ごすことの多い今、スキル・アップしたいドラマーの強い味方になっているのがエレクトロニック・ドラムの存在だろう。今や数あるエレドラの中でも、20年以上の歴史を持ち、幅広いラインナップを誇るのがヤマハのDTX drumsだ。ここでは3人のトップ・プロがDTXの上位モデル=DTX920K760Kをチェックした2016年の試奏レポートをパフォーマンス演奏と共に紹介していこう!

横山和明 × DTX920K

想像しているよりもずっと自然な鳴りで、叩いているとやっぱり自分の音になる(横山)

実は僕、普段電子ドラムを演奏することはほとんどないのですが(笑)、DTX-PADはすごく良いですね。従来のラバーとはだいぶ打感が変わっていて、この弾力があってもっちりしたナチュラルな感覚はとてもありがたいです。新しくなったキック・パッドのKP100も良い感じで、楽器ってやっぱり、叩いているときの打感が気持ち良いってことがすごく大事だと思うので、そういう点では、DTX-PADやKP100の感触はすごく気持ちいいです。特にKP100は口径が大きいので安心感があるし、ドラム・セットを叩いている感覚ってキックですごく変わるんだなと思いました。

音源モジュールは両シリーズ共にさまざまな音色が入っていますが、DTX760Kはメイプル、バーチ、オーク……それぞれ比べて叩いて聴くと、各キットの特徴が出ていると感じます。もちろんアコースティック・ドラムのように、ごく繊細なタッチの表現で難しいところはありますが、小さなバズ・ロールでも結構ついてきてくれます。特にタイコ類に関してはとても良い感じに鳴っていると思いました。DTX920Kは、さすがにフラッグシップ・モデルですね、叩いてすぐに“違う!”って感じました(笑)。

個人的にはアコースティック・ドラムに触れることを前提に自宅での練習としてDTX drumsが使えると良いなとは思うんですけど、自分のプレイした音を録って聴いてみると、いろいろなタッチ、ニュアンスがよく拾えていると思うし、やっぱり自分の音になりますね(笑)。想像しているよりもずっとナチュラルに聴こえてきます。900シリーズの方が実際に音を録ったり実践的に使うことを考えると絶対に良いと思うのですが、700シリーズも十分に上等というか、音色的にもいろいろと楽しめると思います。

山本真央樹 × DTX920K

良い意味で実践的に再現されていてアイディアや使い方次第で本当にいろいろなことができる(山本)

僕は“電子”からドラムに入っているんですけど、当時持っていたのはラバー・パッドだったので、このDTX-PADは驚きですよね。コーテッドみたいな“皮感”がすごい(笑)。叩いててすごく気持ちいいです。従来のラバー・パッドは良くも悪くも跳ね返りがすごいので、いざアコースティック・ドラムで叩こうとすると、音量やタッチなどの“勝手”が違うぶん、生と電子の切り替えが難しいのですが、これはすごく“生”に近いので、タムが過剰に跳ね返らないとか、良い意味で実践的に再現されているのが良いですよね。

キック・パッドは、僕はすごくダブルを使うんですけど、跳ね返りが良過ぎると一発で“ダダッ”って誤作動になることがよくあって。KP100はちゃんと1〜2打目のベロシティが思った通りに踏めている感覚がありますね。1打目をちょっと弱く、2打目に重心を置くとか、ちゃんと聴こえてくるので、さすが!です(笑)。打面が沈み込む感じもリアルで、ペラペラ感がないですし、打面が大きいからツイン・ペダルもいけてものすごく良いです。音源モジュールは音ヌケが良くて使いやすいし、DTX920Kになると音の解像度が全然違います。一発叩いたときの気持ち良さで、“すごいんだな”って感じました。音のダイナミクスも、かなり小さなところまで綺麗に拾ってくれますし、音色の変化もしっかり感じられて。しっかりスティックについてくるんです。

ライヴでもアコースティックのセットにパッドを組み込んで使ってみたいなと思いますし、神保 彰さんみたいなパフォーマンスができる“AJ”という音色で、1人でいくらでも演奏できるような気がしますね(笑)。アイディアや使い方次第で本当にいろいろなことができると思います。

川口千里 × DTX920K

自宅での練習はもちろんライヴでセットの中に組み込んでも違和感なく馴染んでくれそう(川口)

DTX drumsは自宅にあって、そのおかげでドラムを始めたということもありますし、セミナーで何度も使ってきて……本当に昔からお世話になってます(笑)。やっぱりDTX-PADの弾力は、固過ぎずちょうど良い柔らかさがあって良いですよね。最近のセミナーでは、アコースティック・ドラムと電子ドラムを置いて1曲アコースティックで叩いて次は電子で……ということもあるのですが、そういう両方を叩く状況でも変な違和感を持つことなく叩けそうです。

KP100はツイン・ペダルがすごく踏みやすいです! 私はよくツインでドコドコやるので、誤作動なく確実にスレイヴ側も鳴ってくれるのはすごく良いですね。ヘッドに沈み込む感じもアコースティックに近くて、強く踏み込むことが多い私にとって、とても良い感触で演奏できます。音源モジュールは馴染みのあるメイプルの音色を使うのが好きなんですけど、最近は力強さが欲しいなってとき、バーチに浮気したりする傾向があります(笑)。DTX920Kは今回初めて試したのですが、叩いていてすごく気持ちが良いですね。タイコ類も金物もより細かく表現できると思います。

DTX drumsを使って自宅で練習するのはもちろん、ライヴでパッドを組み込んで……というのはやってみたいなぁと思いますね。私は不器用なので導入するまでに時間がかかりそうですが(笑)、セットの中に違和感なく馴染んでくれそうですし、パーカッション的に曲中でアクセント的に入れてみたいです。

▼DTX920K & 760Kの全貌は”デジマガ”の特集ページをチェック!

※この記事は2016年8月号の記事を再編集した上で転載したものです