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    “最先端のプロ・ドラマー”が教えるDRUM LESSON Case 1:山木秀夫[Yamaki Hideo Collection Drum School]

    • 企画&取材&文:編集部 撮影:八島 崇

    有名アーティストによるマンツーマンのドラム教室やグループ・レッスンは、SNSの発達によって、近年より身近なものへと変わりつつある。“憧れのあの人に直接ドラムを習いたい!”という夢のような話は今、現実に叶うのだ。ここでは、そんなレッスンへのマル秘潜入レポートをお届けした本誌2017年9月号の特別企画「“最先端のプロ・ドラマー”が教えるDRUM LESSON」の内容を第3回に分けてピックアップ。1回ごとの時間や費用、場所、そして何より気になるそのレッスン内容まで、全部答えてもらいます!

    Case 1:山木秀夫 [Yamaki Hideo Collection Drum School]
    基礎を見つめ直し、立ち戻って徹底復習

    第1回として紹介するのは、50年以上に渡り活躍を続ける山木秀夫のドラム・スクール“Yamaki Hideo Collection Drum School”。今回は特別に許可をいただき、生徒2名に混じって編集部もレッスンに参加! “山木流の極意”を垣間見ることができた。

    ▲今回のレッスンに参加したのは、写真左より編集部(取材当時)のMとI、Yamaki Hideo Collection Drum School生徒のTさん、上野 真さん。まずは練習パッドから始まる!

    編集部Report

    生徒自身が自発的に考え、基礎をひたすら繰り返す

    40年以上に渡ってプロ・ドラマーとして活躍する山木秀夫。世界でも一目置かれる真のトップ・プロが、アマチュアの、それもスティックを触ったことのない初心者でも直接ドラムを教えてくれるという、夢のようなYamaki Hideo Collection Drum Schoolだが、今回は生徒2名のレッスンに、編集部よりドラム経験者1名&未経験者1名が加わる形で参加させてもらった。

    ▲こちらはシングル・ストロークの指導。“ 真っすぐ上げて落とす”という、言葉で聞くと当たり前のようなことも、じっくりやってみると実は非常に難しい。継続して常にチェック、見直すことが必要であることを教えられた。

    ▲シングル・ストローク(1つ打ち)の練習。ゆっくりのテンポで正しい形を着実に身につけていく。ここでも山木のありがたい直接指導が光る!

    気になる内容はというと、その都度指導法は違うようだが、今回は各生徒があらかじめ山木に習いたい/学びたいこと(質問)を用意しておき、それを決められた時間内で山木が教え、生徒全員が一緒に考え、共に練習していくというもの(その日に学んだことは認定講師に引き継がれ、次回以降にブラッシュアップされていく)。

    生徒の質問は“ドラム・ソロの構築の仕方”や“シングル/ダブル・ストロークの安定した切り替え方”などであったが、山木はちゃんとした“答え”を出すというよりは、きっかけを与えるような、さまざまな“余地”を残して、生徒が自発的に考えられるよう導いていく。

    ▲まったくの初心者でも山木のマンツーマンの指導で、あっという間に8ビートからフィルインまで叩けるように! 基礎に忠実に、変なクセがつかないので、最初から音が良い!

    ▲8ビートと簡単なフィルインが叩けたので、今度はフット・ワークの練習に移行。ヒール・アップで大きく、良い音を出す踏み方を山木が指導中。

    そして、すべてのアドバイスに共通して言えるのが“基本に立ち返る”ということ。グリップ、フォーム、ストローク……徹底してドラム演奏の“根”の部分を太くしていくような練習方法は、自分で考え、継続していくことで成長していくのだと思う。これは当たり前のようであってとても難しい。また、生徒がレッスンの始まる前から一心不乱にスティックを振ってウォーミングアップする姿が見受けられ、自発的に学ぼうという姿勢がよく見えるのが印象的だった。

    ▲山木の演奏を超接近して見ることができる貴重な瞬間。音色はもちろん、グリップ、フォーム、足元などなど、チェックすべきところが満載! これだけでも自分が上達したような気になってしまう……。

    Message
    from Yamaki…

    僕が50年のドラマー人生で培ってきた経験を
    少しでもみんなに伝えることができたらうれしいですね

    山木:僕がドラムを始めた頃というのは、叩き方を教えてくれるスクールなんて巷になかったし、もちろん携帯もパソコンもない時代だから、“何でできないんだろう?”、“どうしたらこんなふうに叩けるんだろう?”、“こう叩くとここが痛くなるんだな”とか、自分で考えるしかなかったんです。わからないことがあれば、わざわざ出向いていって、先輩にアドバイスをもらったり、行動するしか情報を得る手段がなかった。

    毎日寝る間を惜しんで考えて実行するっていうことを50年以上ずっと繰り返して、“こうやると良い音になる”、“これなら痛くない”……っていう自分のやり方ができてきた頃に、“ドラムを教えてください”、“山木さんが教えてくれるスクールがあれば通いたいです”っていう人が次々と現れて。今まで考えに考えたフォームや練習方法……テクニックを墓場に持っていくのも、もったいないなと思っていたから(笑)、スクールを始めるのはすごく自然な流れでしたね。

    スクールで力を入れているのはやっぱり基礎の部分。何十年選手のプロでも、まずは基礎に立ち戻ることから始めてもらいます。“なぜできない?”を紐解いていくと、基礎がなってないことが実は多い。だからスクールでは、基礎を見つめ直すことを大切にしています。

    Profile●やまきひでお:1952年生まれ。15歳でプロ・デビュー、1974年に市川秀男のトリオに加入し、上京。以降、渡辺香津美、近藤等則、吉田美奈子、アート・リンゼイ、B’z、JUJU、井上陽水、福山雅治など、膨大な数のライヴ/レコーディングで活躍。現在は自身が培った経験や知識を後進に伝えるプロジェクトにビル・ラズウェルとNYのプロジェクトや音源制作&物販をはじめとする“山木秀夫コレクション”も展開中。

    絶対的な個性は否定せず、大切にしつつ、新たに今度は僕のフォーム、奏法といった“山木メソッド”を覚えてもらう。ドラムはボタン1つでボリュームや音色が変わる楽器じゃなくて、そのボリュームや音色を人間のアナログな力で調節する繊細な楽器なんです。だからフォームがとても肝心。正しいフォームで基礎ができていれば、いろんなニュアンスが無理なく出すことができるんです。

    これから先も長く良い音でドラムを続けたい人、現状の壁にぶつかって困っている人、初めてドラムを習いたい人、そんな人達に来てほしいですね。より自分の思い通りの演奏ができるようになってほしい。僕が50年のドラマー人生で培ってきた経験を少しでもみんなに伝えることができたらうれしいですね。

    レッスン基本情報


    【名前】
    山木秀夫コレクション ドラムスクール

    【レッスンの回数(月回数/予約制など)】
    “山木秀夫のグループ・レッスンにて、個人1人1人に出た課題を認定講師によって、徹底復習するスタイル”を基に、ご都合に合わせて多種多様なコースを展開。

    【費用(1回につき/月謝制など)】
    ●Bコース(東京校のみ):
    月2回(1回:山木GPレッスン、1回:認定講師GPレッスン) スタジオ代&税込み 21,780円

    ●特別コース(東京校、大阪校、名古屋校、横浜校):
    月2回(隔月1回:山木GPレッスン、1回:認定講師GPレッスン) すべてスタジオ代込み
    東京:17,600円(税込)
    大阪/名古屋/横浜/博多:16,500円(税込)

    ●特別オンラインコース(オンライン校):
    月2回(隔月1回:山木GPレッスン、1回:認定講師GPレッスン)
    16,500円(税込)

    【生徒の年齢層】
    小学生から60代の方まで。

    【場所(固定の教室/都内リハスタなど)】
    東京:山木秀夫コレクション グルーヴァーズスタジオ
    ※大阪/名古屋/横浜/博多は音楽リハーサル・スタジオにて開催。

    【問い合わせ/詳細/連絡先】
    HP Mail Twitter