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来場者も出演者も心ゆくまで楽しむ姿が印象に残る! Zildjian Festival 2023を詳細レポート!!

  • Report:Yusuke Nagano/Rhythm & Drums Magazine(Gear)
  • Photo:Takashi Hoshino

個性光る4台のドラムが横一列に配置!

フロアをもう1つ上がると、そこはこの日の目玉となるライヴ・ステージが行われるホールとなります。ステージ上には、下手側から影丸、SATOKO、坂東 慧、神田リョウのドラム・セットが横一列に配置。それぞれの突出した個性が光るセッティングに、アーティストならではのこだわりと主張が、開演前からひしひしと伝わってきます。

ステージに4セットが並ぶ圧巻の光景(撮影:編集部)

影丸のドラムはPHXで、段差をつけたタムと、高めに配置された3枚のチャイナが特徴的な立体感のあるセッティングで、シンバル類はA、A Customを中心とするラインナップ。SATOKOは父=菅沼孝三氏が最後にオーダーした宇宙柄ペイントが美しいStage Custom Hipをチョイス。シンバルはK、K Customを軸に構成されています。坂東は8”の小口径タムから大口径のゴング・バスまでの広い音域を網羅したRecording Customの多点キットで、シンバルはK、K Customを中心に幅広くセット。神田リョウは旧SAKAEのTrilogyで、シンバルはA Avedisシリーズを軸に構成、スタック・シンバルも印象的でした。

Kagemaru’s Gear

影丸が使用したのはYamahaのフラッグシップ・モデル=PHXシリーズ。1バス、3タム、2フロア・タムという構成で、ジグザグで演奏するときよりもややシンプルなセッティング。シンバルはドラマー左手側から、18″A Custom Projection Crash、20″ A Ride、18″ A Custom China、12” A New Beat HiHat、20″ Oriental China Trash、6″ FX Zil-Bell + 8” S Splash、18″ S Trash Crashという並び。縦に高く配置され、右手側はHEXRACK Ⅱを駆使してセッティングしている点もポイント。
左手側
右手側

SATOKO’s Gear

SATOKOのセットは、父親である菅沼孝三氏の最後の愛器となったYamahaのStage Custom Hip。浅胴シェルのコンパクトなモデルで、ロータムの位置に同シリーズのスネア・ドラムが配置されてる。シンバルはドラマー左手側から10” K Splash、16” FX Oriental China Trash、14” K HiHat、20” K Custom Medium Ride、16” K Custom Session Crash、18” K Custom Session Crash、18” A Custom China。孝三氏が所有していたシンバルとSATOKOの愛用品をミックス。オープン・ハンド奏法を使ってプレイするため、左手側にシンバルが集中している点が特徴。
左手側
右手側

Bando’s Gear

さまざまなモデルを所有している坂東がこの日選んだのはYamahaのRecording Custom。フロントにタムを3つ、フロア・タムは左右に1つずつ、さらに右手側にシングル・ヘッド仕様の20″BDをゴング・バスとして配置。シンバルは左手側から13” K Custom Dark HiHat、18” Azuka Salsa Timble Cymbals、20” K Cluster Crash、9” FX Oriental Trash Splash、19” K Sweet Crash、21” K Custom Organic Ride、18” K Custom Dark Crash、22” A Swish Knockerという並びで、4人の中でも最もバラエティに富んだセッティング。発泡ポリウレタン製のシンパッドでシンバルを固定している点にも注目!
左手側
右手側

Kanda’s Gear

神田は旧SAKAEのTrilogyをセレクトし、1バス、1タム、2フロア・タムという王道ロック・セッティングに、スネア・ドラムを2台配置。シンバルは15” A Avedis HiHat、18” K Cluster Crash + 6” A Custom Splash、14” K Custom Special Dry Fx HiHat + 14” FX Oriental China Trash、21” A Avedis Crash/Ride、19” A Avedis Crash/Ride、19” K Custom Special Dark Trash Crash+16” K EFXという構成で、刻みを担うハイハット&ライドにA Avedisを選択。オリジナルのスタック・シンバルも複数枚セットし、独創的なサウンドを奏でていた。
左手側
右手側

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