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    9年ぶりに来日するグルーヴ・マスター=バーナード・パーディ! ”ドラマー的”ライヴの見どころを徹底解説!!【更新】

    アレサ・フランクリン、スティーリー・ダン、キング・カーティス、ジェフ・ベックなどなど、ソウル、R&B、ロック、ポップ、ジャズとあらゆる音楽スタイルのレジェンド達と共演し、数々の名曲にストーリーを刻んできた“King of Groove”=バーナード・パーディー。6月2日から東京・横浜・大阪のビルボード・ライブ会場を巡る9年ぶりの来日公演が行われる。ここでは”ドラマー的”なライヴの見どころをさまざまな角度から紹介していこう!

    Photo:EIJI KIKUCHI

    「地球上で最も多くのレコーディングに参加したドラマー」

    1939年6月11日生まれで、現在84歳のバーナード・パーディ。出身はアメリカのメリーランド州で、6歳の頃にはドラムに興味を持つようになり、その後、新聞配達で貯めたお金でドラム・キットを購入。レナード・ヘイワードに師事し、読譜とドラムの基礎を学び、さらに地元のバンドでプレイすることでスキルに磨きをかけたという。

    当時についてパーディ本人は「俺は音楽のことばかり考えていたし、音楽を呼吸しているようなところがあったから、一生音楽をやりたいと思っていた。ミュージシャンになりたいということしか頭になかったんだ」と語っている。その言葉通り、ハイスクール卒業後にニューヨークに拠点を移し、本格的にドラマーとしてのキャリアをスタートさせた。

    クラブなどでの演奏活動を通じて人脈を広げたパーディは、1963年に発表され、スマッシュ・ヒットを記録したドリス・トロイ「Just One Look」への参加をきっかけにスタジオ・シーンで頭角を現す。その後、ジェームス・ブラウン、ニーナ・シモン、ジミー・スミス、ガボール・ザボなど、数々の作品にクレジットされるようになり、セッション・ドラマーとしての地位を確立。67年には初となるソロ・アルバム『Soul Drums』を発表するに至った。

    パーディの名前が世界中に轟くようになったのは70年代で、そのきっかけとなったのがアレサ・フランクリンとの共演だろう。キング・カーティスと共に参加した1971年のフィルモア・ウェストにおけるコンサートでのエネルギッシュなステージ模様を収録した、『アレサ・ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト』とカーティス名義の『ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト』は、傑作として現在も語り継がれている。パーディ本人にとっては、チャート入りを果たした「Rock Steady」が一番の思い出だそうで、印象的なドラム・ブレイクはアクシデントから生まれたんだそう。

    70年代のパーディはあらゆるジャンルのアーティストから引っ張りダコとなり、ジャズではマイルス・デイヴィス、ハービー・ハンコック、ラリー・コリエル、R&B/ソウルではロバータ・フラック、ダニー・ハサウェイ、ロック/ポップスではジェフ・ベック、ホール&オーツ、ジョー・コッカーなど、それぞれのシーンのトップ・アーティスト達と共演。中でも77年に発表されたスティーリー・ダンの代表作『Aja』における名演は、世界中のドラマーに大きな影響を与えた。

    超売れっ子ドラマーとして、スタジオを渡り歩いていた当時を振り返り、本人は「俺がファースト・コールのミュージシャンになったのは、セッションの過程で創造性を発揮したからさ。しかも、他の誰もやっていないようなことができたし、俺のサウンドとかフィーリングがレコードの売り上げに大きく貢献したね」と語る。

    80年代もセッション・ドラマーとして活躍し、さまざまな作品でクレジットを残しているが、ソロ・アルバムのリリースなど、個人にフォーカスされる活動がなかったこともあり、話題に上がることは少なくなっていた時期でもあった。しかし90年代に入るとヒップホップの流行と共に、再びそのプレイに注目が集まるようになり、95年にリリースされた教則ビデオ『Master Of Groove Drumming』は、約30年経った現在もドラマーのバイブル的な存在となっている。

    2000年以降は来日する機会も増え、2007年には「バーナード・パーディ&チャック・レイニーAll Stars」名義でビルボード・ライブ東京に来日。アレサ・フランクリンの「Rock Steady」、スティーリー・ダンの「Home at Last」など、オリジナル盤でも共演した盟友=チャック・レイニーと共に極上のグルーヴを繰り広げ、日本のファンを魅了してくれた。

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    “ドラマー的”ライヴの見どころ!