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ピアノの弾き語りによる
「STAY GOLD」で締め括り
高桑 圭とのセッションでは、高桑のギター&歌でCurly Giraffeの3曲を披露。恒岡はここでも高桑の呼吸を感じるかのような歌に寄り添ったドラミングで魅了。「タイトルは“君に夢中さ”という意味。今日は章君に捧げます」と高桑が紹介した「You Just Swept Me Off My Feet」ではコーラスにも加わり、その歌声も披露してくれた。
最後は堀江博久とのセッション。堀江のピアノとのデュオ「BACK TO BACK」で始まり、CUBISMO GRAFICO FIVEの盟友、松田岳二がピアニカで参加し、Neil & Iraizaの「WASTED TIME」を披露。「Can I Do It?」ではさらに村田がベースで加わり、曲が進むごとに賑やかさを増し、会場の熱気も高まっていく。ラストでは恒岡が短いソロを披露して締め括った。
ステージに恒岡だけが残り、あらためて礼を述べると「アンコール代わりに」と前置きして、おもむろにピアノの前へ。ゆっくりと弾き始めた曲は、Hi-STANDARD の「STAY GOLD」だった。決して饒舌とは言えない演奏だったが、メロディを口ずさみながら、1音1音確かめるように鳴らされたそのピアノは、何だかとても感動的だった。
突然のドラム教室にまさかのピアノ演奏も飛び出したライヴは、「天才は斜め上から発想する」という高桑の言葉がピッタリくる、観る側の想像を超えた驚きの連続だった。また、出演者の誰もが楽しそうに演奏したのも印象的で、それは恒岡が真摯に音楽と向き合ってきたからこそ生まれたものだと思う。真摯な態度が共演者のリスペクトを生み、その信頼関係から親密な演奏が生まれ、そこには笑顔が溢れる……何だか回りくどい表現になってしまったが、途中、恒岡は客席に視線を向けて満面の笑みを見せた場面があった。そのシーンがこの夜を象徴していたのではないだろうか。
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