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長谷川の楽器観に迫る
2つのインタビューを特別公開!
長年サポートを務めたTHE ALFEEをはじめ、筋肉少女帯やT.M.Revolution、田村直美など、名だたるアーティストのバックを支える長谷川浩二の“セット図Tシャツ”がリリース! それを記念して、長谷川の楽器観に迫る2つのインタビューを公開。Vol.01は2021年7月号に掲載の「人と楽器」より、セット図TシャツのデザインにもなっているTAMA Starclassic Mapleについて語られた部分をお届けする。
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3台のStarclassic Mapleと
セッティングの変化
(2021年7月号“人と楽器”より)
THE ALFEEのドラムを担当していた後期の頃からは、チェリー・ブラックのStarclassicに変えて、筋肉少女帯の活動再開に呼んでもらったときも使ってました。で、このセットのエッジがヘタってきちゃって、マット・ブラックのまたStarclassicを導入するんですよ。何せ、ずっとフル・パワーで叩いてるし、ヘッドの交換頻度も高いから、だんだんエッジが丸くなってきちゃって。TAMAの工場に持っていって、切り直してもらって復活したんだけど、使い続ける間にまた丸くなって、2回目持っていったら、「これが限界です」って言われて、それでマット・ブラックのセットと2台使いすることにしたんです。ちょうどその時期に、筋少とT.M.Revolutionのツアーが同時進行していたので、使うキットを決めてたというよりは、会場や頻度に合わせて使い分けてた感じかな。
昔はタムのサイズを8″/10″/12″/13″/16″/18″で頼んでたんですけど、この頃から10″/12″/16″/18″になり始めました。THE ALFEEにいたときは8″が絶対必要だったんです。なぜなら「星空のディスタンス」で8″ からの流しのフレーズがあるから。それを10″からやってもいいんだけど、やっぱり音が高い方がヌケてくるっていうのがあって。今はこれだけずっとドラマーとして生きてきたので、いろんな応用が利くようになったというか、“これがなきゃできない”っていう意識がなくなったんですよね。なので、もう最小限のセットで十分っていう気持ちもあります。
ただ、筋少やT.M.Revolution、abingdon boys schoolなんかは舞台が大きいので、やっぱりドラム・セットもそれに見合う、ステージ上に置いてカッコいいなと思ってもらえるようなセッティングも必要だと思うんです。それで派手にツーバス組んだりするんだけど、タムに関しては10″/12″/16″があれば、今は十分かなと思ってます。歌モノやフュージョンのセッションで、メロディックなフィルインを入れる場面でも必要になってきますし。ゆくゆくは3点セットでもやってみたいですね。それはやっぱり山木(秀夫)さんや透さんへの憧れもあるし、何となくそういうことができるようになった年齢でもあるので。
現時点で一番新しいセットはメイプル・シェルにブビンガのサウンドフォーカスリングをつけてもらった特注のStarclassicですね。これはBattle Cryを始めるときに、バンドのサウンドにより近づけるために作ってもらったんです。個人的にはマット・ブラックのセットで十分かと思ったんだけど、やっぱりギタリストが今(剛)さん、ピアニストが小島(良喜)さん、ベースが松原秀樹さんだったので、筋少やT.M.Revolutionとは楽曲自体も、全体の音質もまったく違ったんですね。ならばと思って、今までのセットより大人な感じというか、ロー感をもうちょっと増やしたいなと思って、TAMAに相談したら「ブビンガを組み合わせてみたらどうですか?」って提案してもらって、それで作ってもらいました。まさにドンピシャでしたね。シェルを肉厚にしてもらって音量が上がりましたし、ブビンガのサウンドフォーカスリングもついているので、落ち着いたすごく太い音で、なおかつ俺が好きなメイプルの派手な感じもちゃんと残ってましたね。
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