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    博士 山本拓矢が試した【2023年10月号】のNEW PRODUCTS!〜GRETSCH Ash Soan Signature Snare Drum〜

    • Review:Takuya Yamamoto[bohemianvoodoo]
    • Photo:Takashi Yashima

    小口径&深胴サイズが特徴的な
    アッシュ・ソーン・シグネチャー・スネアが
    国内販売を開始

    アデルやSeal、サム・スミス、アリシア・キーズなど、数々のヒット曲に参加しているイギリスのセッション・グレイト=アッシュ・ソーン。昨年グレッチより発表された彼のシグネチャー・スネアが、満を持して国内販売を開始する。

    12″×7″という小口径&深胴サイズが特徴で、シェルは高級材であり硬質なパープルハートを9プライに成型。ベアリング・エッジの頂点がシェルのセンター部に来る“ダブル45度”という仕上げを採用することで、太くダイナミックな音像を実現しているという。

    6テンションの4mm厚ダイキャスト・フープとクラシックなライトニング・スローオフを装備し、シェル内側のラベルにはアッシュのサイン入り。

    発売はこの秋を予定している。

    GAS0712-ASH ¥198,000
    詳細スペックはページ下部で!

    Review

    芯のはっきりしたソリッドな感触と
    太さや膨らみも感じられる音色

    発表から上陸までだいぶかかりましたが、ようやく到着してくれました。口径に由来する音程感は絶対的なので、ハイ・ピッチが嫌いでない方には、ぜひ体感してほしいですね。12″にしか出せないトーンがあるがゆえに、録音の現場では長きに渡って愛されてきたサイズなので、知らないうちに耳にしているかもしれません。

    あらゆる状況に対応できる万能タイプのサイズではないものの、低めにチューニングした場合でも、意外と美味しい成分が出てくれます。パープルハート材については、南米の硬い木ということで、その高価さもあってか、限られた範囲で採用されている状況です。芯のはっきりしたソリッドな感触がありますが、音色には太さや膨らみも感じられるので、加工性はさておき、楽器に適した特性があるようです。

    グレッチの文脈からするとかなり特殊な仕様ですが、製品化が実現した背景には、90年代初頭と半ばに源流が確認できる元ネタや、2010年代半ばに起きたある種のミラクルがあります。かなり高価な部類にはなりますが、用いられている材料を考えると、いつまでも作り続けられるとは考えにくいので、手に入れられるチャンスがあれば、ぜひ掴んでください。

    • ボトム・ヘッドはGRETSCH/REMOのパーマトーン・ヘッド(スネアサイド)。

    GEAR SPEC

    GAS0712-ASH
    ¥198,000

    【シェル】パープルハート9プライ
    【サイズ】12″×7″
    【フープ】ダイキャスト(6テンション)
    【スナッピー】スティール20本線(G5414)
    【ストレイナー】ライトニング・スローオフ

    製品ページ:HP
    お問い合わせ:キョーリツコーポレーション(HP