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DW Drums 50th Anniversary Part 3 – 愛用者が語るDWを使う“理由”〜海外ドラマー編〜
- Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine
- Text:Takuya Yamamoto(②)
- Translation:Taka Matsumoto(①)/Akira Sakamoto(③)
今年で創業50周年を迎えたDW(Drum Workshop)。カリフォルニア・サンタモニカの小さなドラム・ショップからスタートした同社は、試行錯誤を重ね、現在ではドラムからハードウェアまでを自社で手がけるアメリカを代表するメーカーへと発展を遂げた。ドラム・マガジン2022年10月号ではDWの半世紀に渡る歴史に焦点を当てた特集記事を展開。ここではDWを愛用するアメリカを代表する2人のレジェンドの独占インタビューを抜粋してお届け!
Part 3:愛用者が語るDWを使う“理由”〜海外ドラマー編〜
Ⅰ. チャド・スミス[レッド・ホット・チリ・ペッパーズ]
シェルも素晴らしくて、ハードウェアは最強
DWはオレのプレイにはぴったりだよ
チャド DW を使い始めたきっかけ? セッションで使わせてもらうことが何度かあって、いつも素晴らしいサウンドがするなぁと思っていたんだ。オレ自身も90 年代には5000 シリーズのペダルを使っていたし、2000 年代にはツアーでEdgeのスネアも使っていたからね。DW のドラムはとにかく多様性があって、どんな状況でも良いサウンドが出せる。高くチューニングして響かせても、低くて太い音にチューニングしても良いんだ。シェルが素晴らしくて、なおかつハードウェアが最強のDW は、オレのプレイにはぴったりだよ。アクリルやステンレス・スティールのセットを作るときも、要求することは特になかったね。
今、(レッド・ホット・チリ)ペッパーズのツアーで使っているのはメイプルとマホガニーをブレンドしたキットで、エディ・ヴェダーの『Earthling』のツアーでも使ったものさ。(『Earthling』の)録音で使った、温かみのあるトーンのウッド・シェルのキットが必要だとわかっていたからね。そのキットのサウンドがとても良くて、ペッパーズのツアーにもぴったりだと思ったんだ。トップ・エンドもしっかり出るし、ワクワクするような鳴り方をしてくれるね。
Ⅱ. ジム・ケルトナー
思い通りの音を出すために、かなり変わったこともやるけれど
DWだと何をやっても素晴らしいサウンドが出せるんだ
ドンは古い親友で、ジョン・グッドを迎え入れたのは、彼がDW を創業して間もなくのことだったと思う。彼らが素晴らしいものを創り出すだろうということはわかっていたけれど、ドラムよりも先に感動したのはハードウェアやペダルだった。ハイハット・クラッチのような細かい部分にまで、ものすごく創造的なアイディアが盛り込まれていたからね。彼らは常に、抜群のアイディアやとても便利な機構や構造を考え出していた。その後、僕もDW のドラムを使うようになってから手に入れたものは、どれも良いサウンドで鳴ってくれる。僕は自分の思い通りの音を出すために、かなり変わったこともやるけれど、DW だと何をやっても素晴らしいサウンドが出せるんだ。ドラムでは、レイク・スペリオルが出たときには度肝を抜かれたね。とにかく素晴らしいサウンドで、見た目も最高に美しく、唯一無二のドラムだったんだ。
彼らはまた僕らのためにアイコン・スネアを作ってくれた。僕はそれに極上のカーフ・スキンのヘッドを張って使っていて、つい数週間前にもブルースのレコーディングで使ったんだ。とにかく、DW ドラムが大好きな理由はいくらでもあるよ。
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