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    庄村聡泰が試す! ユニバーサルIEM=qdc SUPERIORの実力【Product Review】

    • Text:Isao Nishimoto Photo:Yukitaka Amemiya

    #2……庄村聡泰がqdc SUPERIORの実力を検証!

    #2ではqdc SUPERIORを実機レビューをお届け! ドラマガのライターとしてもお馴染み、元[Alexandros]の庄村聡泰が、日常生活で音楽を聴くのに使用する場合(リスニング用)と、ドラムのイン・イヤー・モニター(イヤモニ)としての実力を検証!

    個人練習に、ライヴに、リスニング用に
    使っていて“楽しい”イヤモニ

    まずはリスニング用として試したんですが、中低高、どの帯域もバランスがとてもよく、クリアに聴こえてきて、鳴りも近めで、迫力のあるサウンドだなという印象でした。でもそこにちゃんと柔らかめなフィルターがかかっているような、音量を上げても耳に刺さってくる感覚が全然なかったですね。“鮮明かつ、まろやか”というか。音量を下げてもその解像度の高さが素晴らしくて、音がしっかりと認識できるようなチューニングが施されていると思いました。

    耳の話だから正確には違うんですけど、“視認性”みたいなものがすごく良いですね。どの帯域も聴き取りやすくて、その中でも特に低音域のあたりは拾いやすい感覚がありました。かといって上が籠っているわけでもなくて、意識を向けるとそのパートが何をやっているかわかる。それは定位がしっかりと分けられているからだと思うんですけど、聴感上、どの楽器に手を伸ばしてもしっかり掴み取れる位置にある気がします。

    イヤモニとしては、叩いた瞬間感動しちゃいましたね。今回はYamahaのEAD10を使ってドラム単体をモニターしたんですけど、ゴースト・ノートのタッチだったりとか、タムを“ドン”と叩いたあとの、“ウーン”って沈んでいく感じ、それがすごく気持ちよかったです。モニター用としても十分だと思います。

    それこそ、これだけ細かい音もしっかり聴こえるということは、タッチの返りだったり、ヒットの位置だったり、ニュアンスもわかってしまうわけで、ストロークの練習にもすごく生きてくると思いますね。SUPERIORでモニターしながらチューニングをやってもすごく楽しそう。マイクを通して、“こう変わるんだ”っていうのがより鮮明に聴こえてくると思います。

    遮音性も申し分なくて、ユニバーサル・モデルなはずなんですけど、耳のフィット感もかなり良くて、こんなにしっかりガードしてくれる感じがあるんだと思いました。ドラマーは練習のときもなるべく耳栓はした方がいいですけど、SUPERIORはそういう役割も大きいと思いますね。

    いろいろ話しましたけど、SUPERIORは使っていてとにかく“楽しい”ですね。ミュージシャン用の機材という面もありながら、肌身離さず、楽しくつき合っていけるイヤモニなんだろうなと思いました。個人練習のときは耳の保護、ライヴやリハーサルのときはイヤモニとして、普段はリスニング用として、“3点使い”ができるんじゃないかなと思います。

    なので、最初のイヤホンにもすごくお勧めだと思います。学生の子も、バイトして買ったら良いよって言いたいですね。スティック、ペダル、スネア、とSUPERIOR。バンド・メンバーみんなで統一するのもアリだと思いますね。同じリスニング環境でやっていくとパート間の齟齬も生まれないだろうし、この価格帯のモデルでメンバーの耳の中の環境を整えられるのであれば、曲作りやライヴのストレスが解消されるはずだと思います。

    製品HPはこちら→https://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_4660.php