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    【Report】あいみょんの生歌唱を支える伊吹文裕&朝倉真司の強力打楽器セクション!「AIMYON TOUR 2022 “ま・あ・る”」2022.7.23 ぴあアリーナMM

    • 文:リズム&ドラム・マガジン編集部 撮影:永峰拓也

    あいみょんが生み出す音世界を彩る
    伊吹&朝倉の打楽器セクション

    心地よく優しい歌声で届けるキャッチーな楽曲が立て続けにヒットし、等身大の歌詞や親しみのあるキャラクターでも世代を超えて支持を集めるシンガー・ソングライターのあいみょん。彼女が昨年、全国14都市28本に渡って展開した自身最大規模のツアーより、横浜・ぴあアリーナMMでの公演を収録した映像作品『AIMYON TOUR 2022 “ま・あ・る” IN PIA ARENA MM (2022.7.24)』が、本日5月17日に発売! そのリリースに伴い、編集部が訪れた昨年7月23日の同会場でのライヴ・レポートをお届けしよう。

    2022年3月から約半年間をかけて全国を回ったこの長期ツアーには、ドラマーに伊吹文裕、パーカッショニストには朝倉真司という強力な打楽器セクションが参加。編集部も訪れた7月23〜24日の2デイズ開催となったぴあアリーナMM公演は、新型コロナウイルスへの感染により残念ながら朝倉不在でのライヴとなってしまったが、パーカッションは代役を立てず、楽曲によって朝倉のこれまでのライヴ録音で担うこととなった。

    最大規模にしてチケット入手困難という大盛況のツアーということで、満員の会場。その暗転と共に、伊吹がロールを交えて鳴らす躍動感溢れるビートが響き渡ると、ステージにあいみょんが元気よく登場。「マシマロ」を幕開けの曲に選ぶと、「桜が降る夜は」、「マリーゴールド」というポップ・チューンを立て続けにプレイ。伊吹の優しく繊細なドラミングと存在感のあるバック・ビート、そしてオープンなバス・ドラムのサウンドにバックアップされ、あいみょんの歌い上げる穏やかなメロディが、会場をハッピーな世界観で満たしていく。

    ▲伊吹文裕(d)

    伊吹がこのツアーで使用したのは、Pearlのクラシック・メイプルの1バス、1タム、1フロア・タムから成る24″キットをメインに据え、サイドにRogersのHolidayシリーズの20″バス・ドラムやRolandのSPD-SXを配した混合セッティング。楽曲によってこの2種を使い分け、繊細なシンバル・ワークや時にフックの効いたビートも絡めながら、あいみょんのヴォーカルに寄り添う。

    朝倉不在の公演ながら、ステージには彼のパーカッション・キットと共に、ぬいぐるみ作家の“むにゅ”氏が本人を模して制作した“ミニ朝ちゃん”が鎮座。あいみょん曰く、「どんなものでも楽器にしてしまう」という器用な彼のパーカッション・セットの中には、あいみょんからプレゼントされた置き物もラインナップされていた。この日は“音”のみでの出演だが、楽曲のボトムから随所に効果的なスパイスを添えるカラフルなサウンドを確かに感じた。

    ▲この日不在の朝倉を“ミニ朝ちゃん”と共に紹介するあいみょん

    ツアーは折り返し地点を過ぎたタイミングということで、最初のMCで「このツアーはすごく楽しいよ。充実したツアーを回ってきた」と感想を語ると、オーディエンスが拍手でリアクション。MC明けには「今夜このまま」を皮切りに、ツアー中にリリースされた「初恋が泣いている」など、“らしさ”溢れる楽曲を展開。

    伊吹の「1・2・3!」というカウントで始まり、あいみょんと息を合わせる場面も見られる「ユラユラ」が演奏されたあと、20″キットで鳴らすパーカッシヴなドラム・ソロをきっかけに、会場を包んでいた穏やかな雰囲気をガラリと変えたのは、歌うようなギターやトリッキーなドラミングが印象深い「鯉」。

    続けてプレイされた「スーパーガール」や「愛を伝えたいだとか」はレトロかつムーディなサウンドで、シンプルかつ大きなビートを主体としながらも、間奏ではドラムの手数も増え、スリリングな楽曲展開が盛り込まれる。こうしたギミックの効いたセットリストもまた、聴く人を飽きさせない。

    MCでは、あいみょんがステージにセットされた双眼鏡型カメラを操作しながら客席のファンとアトランダムにコミュニケーションをとるコーナーも用意され、彼女の親しみやすさとユーモア溢れるやりとりで会場が和やかな雰囲気に包まれたところで、ライヴ後半戦がスタート。

    初めて友人のことを描いた曲で、「絶対にこのツアーで外せないと思っていた」と語るナンバー「○○ちゃん」は、全体的に穏やかな曲調ながらもバンド・サウンドはダイナミクスに富み、アウトロのギターを押し出すアグレッシヴなドラミングも印象深い。

    語り調の歌と、時事的な題材の歌詞が印象的な「生きていたんだよな」は今ツアーの目玉となった特別アレンジで、あいみょんの歌を支えるのは伊吹のドラムのみ。楽曲のメッセージを力強く後押しするそのドラミングには、シンガーの表現したいものをバックアップする説得力と、醍醐味を強く感じさせられた。ヒット・チューン「裸の心」の演奏終わりでは、あらためて伊吹や朝倉(ミニ朝ちゃん)らバック・バンド・メンバーが紹介された。

    引き続き本編では、狂気的な歌詞と耳に残るビートが印象的な「貴方解剖純愛歌 ~死ね~」や、不動の人気曲「君はロックを聴かない」といったナンバーがプレイされ、楽曲に酔いしれるオーディエンス。エレクトロニック・パッドとアコースティック・キットをミックスして叩くスローなバラード「ハート」を届け、「双葉」をラストに、この日の公演は幕を閉じた。訪れた人々の心に音で寄り添い、ポジティヴに洗い上げるような、幸福感に満ちた一夜であった。

    老若男女の心を掴む多彩なナンバーと、朗々と歌い上げるヴォーカルや歌詞に見える表現力を備えるカリスマ、あいみょん。2023年に入り、4月からは40公演に及ぶ全国ツアー「AIMYON TOUR 2023 -マジカル・バスルーム-」を開催中。これからも続いていく彼女の快進撃を、お見逃しなく!

    2023.05.17 On Sale!

    映像作品『AIMYON TOUR 2022 “ま・あ・る” IN PIA ARENA MM (2022.7.24)

    [Blu-ray 初回限定盤]ENZT-13/14 ¥7,700
    [Blu-ray 通常盤] ENXT-05/6 ¥6,600
    [DVD 初回限定盤]ENZT-15/16 ¥6,600
    [DVD 通常盤]ENXT-07/8 ¥5,500
    *すべて税込価格

    収録内容(Blu-ray/DVD共通)

    01 マシマロ
    02 桜が降る夜は
    03 マリーゴールド
    04 今夜このまま
    05 プレゼント
    06 テレパしい
    07 愛を知るまでは
    08 初恋が泣いている
    09 ユラユラ
    10 鯉
    11 スーパーガール
    12 愛を伝えたいだとか
    13 ○○ちゃん

    14 君がいない夜を越えられやしない
    15 生きていたんだよな
    16 ひかりもの
    17 裸の心
    18 ジェニファー
    19 ふたりの世界
    20 夢追いベンガル
    21 貴方解剖純愛歌 ~死ね~
    22 君はロックを聴かない
    23 ハート
    24 双葉

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