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    Interview – 戒[the GazettE]

    • Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine Photo:Keiko Tanabe

    コロナの影響で公演が中止になってしまって
    ライヴが生きがいだとあらためて痛感したというか
    何をやるにも手につかない状態になるくらい
    思った以上にダメージが大きかったんです

    「BLINDING HOPE」のデモを初めて聴いたとき
    この曲の持っているメッセージ性に自分自身が救われた

    ●the GazettEのライヴに一体感があるのは、そういうところも考えて練り上げられた楽曲だからこそなんですね。今作の曲で、特に印象に残っているものはありますか?

    戒 「BLINDING HOPE」ですね。まず、去年の3月10日にバンド結成18周年のライヴを控えていたんですけど、コロナの影響でライヴが中止になってしまって。それがきっかけで何をやるにも手につかないような状態になってしまうくらい、俺にとっては思った以上にダメージが大きかったんですよ。そのときにライヴがやっぱり生きがいなんだなっていうのをあらためて痛感したというか。

    そんな中、このアルバムの制作で「BLINDING HOPE」のデモを初めて聴いたとき、この曲の持っているメッセージ性に俺自身が救われたんです。

    ●素敵なエピソードですね。今作では“ショットの1打1打”を重視されたというお話がありましたが、具体的にはどんな工夫をされたんですか?

    戒 一番気をつけるようにしたのは、ショットのねらいどころですかね。例えば、ある1台のスネアに対するアプローチを考えたときに、必ずしも真ん中を叩くのが良いのかというとそうじゃなかったりもしますし、ショットの打ち方だったりリムのかけ方だったり、そのときのチューニングとミュートによってもだいぶ音は変わってきますよね。

    それもあって、ヒットする場所だけは一定になるように心がけています。叩くポイントは、いろいろなショットを試しながらその場で吟味して絞っていきました。

    ●「こういうふうに叩いてほしい」というリクエストは、他のメンバーからよくあるんですか?

    戒 けっこう細かくありますね(笑)。ドラムって、一番最初に録る音でもあるし、最初に上から下までのレンジを埋めてしまう楽器でもあるので、メンバーみんなが“ドラムは大事なサウンドだ”という認識を持っているんですよ。みんなドラムの知識もあるので、俺がギターとかに対してリクエストするのとはレベルが違って(笑)、「もう少しスナッピー効かせた方がいいんじゃない?」とか、具体的なオーダーが来ます。

    レコーディングも、基本的には各パートの録音に全員が顔を出すんですけど、ドラムのアプローチを固めてレコーディングに臨んでも、その場でガラッと変えていくようなこともよくありますね。俺も“あれをやっておけば良かったな”っていう後悔はしたくないタイプなので、そういうふうにリクエストしてもらった方がやりやすいですし、ありがたいと思っています。

    ▲ the GazettE(L→R)
    REITA(b)、葵(g)、RUKI(vo)、麗(g)、戒(d)

    ●バンドが一丸となってドラム・パートをブラッシュ・アップしていけるのは、心強くもありますよね。ちなみに、メンバーの音楽性は共通しているんですか?

    戒 好みの曲はけっこうみんな違うんでしょうけど、メンバーそれぞれがお互いのカッコいいところや個性をしっかりと理解していることもあって、the GazettEというバンドからかけ離れた音楽性の曲を持ってくるようなことはないですね。俺自身も、例えば新しい曲をライヴでやることを想像したときに、演奏してるメンバーの姿が思い浮かんだりもしますし、そういう前提をわかった上でやっていけるのはバンドとしてすごく大事なことだと思います。

    ●その前提も、活動をほとんど止めることなく走り続けてきた19年で培われてきたものということですよね。the GazettEのドラマーとしての役割については、どのように考えていますか?

    戒 俺自身は、柔軟であることを重要視していますね。あと、ドラマーとしてだけじゃなく何に関してもですけど、メンバーとメンバーをつなぐ接着剤みたいな、そういう役割も意識しています。

    メンバーからはドラム単体での常識とか、自分の中での固定観念みたいなものをひっくり返されるようなアイディアが出てくることも多くて、“自分だったらその発想はなかったな”とか、そういう発見がうれしかったりするんですよね。そういう意味では、もらったアイディアに対して“自分はどうしてもこうやりたい”とシャットダウンするんじゃなくて、“とりあえずやってみようか”と柔軟な姿勢で取り組んでいく方が、結果的に自分自身が得られるものも大きいと思います。

    ◎Profile
    カイ:10月28日生まれ。血液型はB型。幼少の頃に観た生演奏に感動したことをきっかけにドラムを習い始める。2003年にthe GazettEへ加入し、05年にメジャー・デビューを果たした。13年には初のワールド・ツアーを開催するなど、その活動の幅を国内のみに留まらず、世界規模へと広げている。

    ◎Information
    戒 Instagram
    the GazettE HP Twitter YouTube

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