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【Interview】荒田 洸[WONK]

ブラック・ミュージックの要素を
取り入れながらも
自分達のカラーをアウトプットしたい

●全体の楽器の均整が取れていながら、ドラムはグルーヴに徹していますよね。アルバム全体を振り返ってみても、例えば「Heroism」はディスコチックでエレクトロなサウンドで、WONKとしての新しさを感じつつも、「Depth of Blue」などの歌モノのような楽曲もあって。しっかりと1つのコンセプトがありつつも、バラエティ豊かに楽しめる1枚だなと感じます。

荒田 まさにそうですね。メンバーそれぞれが今まで聴いてきた音楽ジャンルがさまざまで、個々人でもいろんな音楽経験を積んできたので、そういうものをそれぞれのカラーとして今作に昇華できたんだと思います。なおかつ、そのカラーを殺さずに、“WONKの色”として1つの形にしていくことは意図していましたし、うまく1つのアルバムとして作れたんじゃないかと思いますね。

●アルバム内には、ストーリーの場面転換となる「Skit〜」が4つ入っていますよね。WONKのコアなファンだったら、なくてもスムーズに聴けると思うんですけど、「Skit〜」を入れることによって、今までWONKを聴いたことない人にもわかりやすさを提示しているのかなと感じます。

荒田 まさにそうですね。わかりやすさはどこかで担保しなきゃいけないなって思ってやった結果のものでした。歌詞はすべて英語なので、すべての文章の和訳がわかって、ストーリーの文脈を組み上げられる日本の方ってなかなかいないと思うんですよね。「Skit〜」があることでこの世界観の中に入りやすいというフィードバックをもらったりもしたので、入れといてよかったとあらためて思います。

●WONKでチャレンジしているような本格的なブラック・ミュージックの音楽要素と、日本で多くの人が聴いているメジャー・シーンの音楽との橋渡しのような役割を担う作品にもなっているのかなと、今のお話を聞いて思いました。

荒田 ありがとうございます。それがWONKとして一番望んでいることですね。それこそ先に話したヒップホップ界隈の人達、いわゆるアンダーグラウンドと言われているシーンの音楽も僕らは好きだし、一方で香取慎吾さんやCharaさん、m-floさんなど、一般的にも広く知られている人達と関わりも強みにして、あまり交わることのない音楽シーンの“ハブ”のような存在に僕らがなれたらいいなと思っています。それぞれの音楽を聴いている人達にとって、“こういう音楽もあるんだ”って気づくきっかけになるように、自分達も大きくならなきゃなと感じますね。それから、ブラック・ミュージックの要素を取り入れながらも、しっかり自分達のカラーとしてアウトプットしたいとは思っています。ただのマネごとをしたいわけではないので、制作スタイルから音作りまで、さらに最先端を目指していきたいです。例えば、ハイエイタス・カイヨーテなどのバンドなんかは、ブラック・ミュージックを昇華しつつ、自分達のテイストを盛り込んで、ネオソウルの中で最先端と言われる形になっていると思うんですけど、それがすごくいいなって思ってて。僕らも常に先を見据えて、新しい表現方法で何かを生み出していけたらと思います。

●最初に、3年前のアルバムで曲を作りすぎて、ある種燃え尽きたというお話もありましたが、今回のアルバムではどうですか?

荒田 もう最悪です(笑)! あのときにもうこんな曲数は作らないって誓ったのにも関わらず、今回22曲になってしまったんで。今回こそは本当に誓います、こんなにしんどい思いはしたくないと(笑)。

●(笑)。これからのWONKの活動がどうなっていくのか、楽しみにしている方も多いと思います。この後の直近の展望についてお聞かせください。

荒田 WONKでは、しばらくシングルなどを定期的に出していければなと思っています。その間に、国内だけではなく海外でのさまざまなアーティストとも交流して、いろんな音楽文化を持っている人達と一緒に制作してみたいなという希望は、WONKとしても個人としても持っていますね。

LIVE INFORMATION!

WONK「EYES」SPECIAL 3DCG LIVE
配信日時:8/22(土)19:00 配信先:Streaming+
発売URL:https://eplus.jp/st-wonk/
チケット価格:¥3,800-(システム手数料¥220別)
※ライゔ映像は放送終了後、Streaming+上で24時間アーカイブ化

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