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Report –【村上“PONTA”秀一追悼企画 松下マサナオSESSION × 石若駿SESSION】(松下マサナオ、石若 駿)
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- Text:Rhythm & Drums Magazine Photo(Movie Cameraman):Toyomitsu Harada、Ippei Okuyama、Koki Takahashi Special Thanks: MoonRomantic
ここまでノンストップで駆け抜けたセッションは一旦小休止。「やっぱりあの人の音だね」としみじみ語る松下の前には、氏が残した最後のキットとなったパールのクリスタル・ビートの3点セットが鎮座している。スネアはメインに“PONTA RED”の還暦記念モデル、サイドには金モノをプリペアドしたキャスト・アルミのプロデュース・スネア。石若は、タムとフロア・タムは松下と同じくクリスタル・ビート、バス・ドラムのみMasterworks黄金比セットの小口径モデルをチョイスしていた。スネアは音楽生活30周年記念シグネチャー。そしてタムは二人共、氏が愛用していたラックにセッティング。思い入れという言葉では言い表せない特別なセットが2人の目の前に並んでいる。26日に逝去したサックス奏者、土岐英史氏にも触れ、「どんどん世代のGREATSが……寂しいことだけど、でも俺達でつないでいかなきゃね」という松下の言葉には、しんみりとした中にも確固たる信念が感じられた。
ここでライヴは両名が影響を受けたポンタ氏参加楽曲のカヴァーを演奏することに。松下が選んだのは山下達郎の「Paper Doll」。ここでもオッド・タイムを駆使したエクスペリメンタルなアプローチをメインとしながらも、原曲をフィーチャーしたファンキーなビートも織り混ぜ、斎藤のヴォコーダーが入るとまさに“ヤセイ節”を感じる見事なアレンジであった。曲が終わると各々が思い思いにポンタ氏との思い出話に花を咲かせる。井上や中西、小西らが語るエピソードからは、お茶目で温かい人柄が感じ取れるのはもちろん、世代を超えて音楽を追求する姿勢、特に若い世代との交流も本当に大事にしていた想いがありありと伝わってきた。それに続いて披露されたのは石若が小さい頃に父親の影響でよく聴いていたという渡辺香津美の「マイルストーンズ」。タイトなビートの中にもしなやかさを垣間見せる、圧巻のステージであった。
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